供する(読み)キョウスル

デジタル大辞泉 「供する」の意味・読み・例文・類語

きょう・する【供する】

[動サ変][文]きょう・す[サ変]
神仏などに、そなえる。ささげる。「墓前に花を―・する」
身分の高い人などに、差し出す。差し上げる。「茶菓を―・する」
役立てる。提供する。「参考に―・する」「実用に―・する」
[類語]与える呉れる遣る下さる授ける恵む施すあげる差し上げる賜る供与提供授与恵与

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「供する」の意味・読み・例文・類語

きょう‐・する【供】

  1. 〘 他動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]きょう・す 〘 他動詞 サ行変 〙
  2. そなえる。ささげる。たてまつる。きょうず。
    1. [初出の実例]「栄好があたる所の日食、四分也。一分を三宝に供し、一分をば八旬の母にあて、一分を童子にあてたりき」(出典:九冊本宝物集(1179頃)六)
  3. さし出す。提供する。きょうず。
    1. [初出の実例]「彼女は筍飯を製へて、飢へて倒れんとする僕等に供するのである」(出典:思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉二)
  4. 用に立つように整える。役立てる。用いる。きょうず。
    1. [初出の実例]「世利を不貪、山菓を取りて、朝夕供せらるるぞ」(出典:三体詩素隠抄(1622)三)
    2. 「この機器未だ実用に供するに足らず」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉二)

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