デジタル大辞泉 「呉れる」の意味・読み・例文・類語
く・れる【▽呉れる】
1 人が自分に、または自分の側の者にものを与える。「いつも姉が小遣いを―・れる」「友達が妹に花を―・れた」
2 自分が相手にものを与える。また、相手に対してある行為をしたり、加えたりする。相手を与え手より低い者として卑しめる気持ちを込めた言い方で、「くれてやる」の形になることも多い。「鳥にえさを―・れる」「盆栽に水を―・れる」「平手打ちを―・れてやる」
3 (補助動詞)動詞の連用形に接続助詞「て」を添えた形に付く。
㋐人が自分に、または自分の側の者に対して何かをすることを表す。「手伝って―・れる」「秘密にしておいて―・れ」「母がセーターを編んで―・れる」
㋑こちらが、相手に不利益になるようなことを与えることを表す。「痛い目にあわせて―・れるぞ」
[補説](1) 対等の間柄か、または目下の関係にある人に対して用いる。目上の人に対したり、尊敬の意を表す場合は「くださる」を用いる。(2) 下一段活用であるが、命令形は「くれ」を用いるのが一般的。(3) 3㋐は、その行為が好意的、恩恵的になされる場合が多いが、「とんでもないことをしてくれたなあ」のように、その行為を受ける側が被害をこうむったり、不利益になるときにも用いることがある。
[類語]