授ける(読み)サズケル

デジタル大辞泉 「授ける」の意味・読み・例文・類語

さず・ける〔さづける〕【授ける】

[動カ下一][文]さづ・く[カ下二]
目上の者が目下の者に特別に与える。「学位を―・ける」「勲章を―・ける」
師が弟子に教える。伝授する。「秘伝を―・ける」「知恵を―・ける」
[類語](1与える恵む施すやるあげる差し上げるくれるくださる賜る供する供与提供授与恵与/(2伝授師伝奥伝奥許し口授口伝

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精選版 日本国語大辞典 「授ける」の意味・読み・例文・類語

さず・けるさづける【授】

  1. 〘 他動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]さづ・く 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙
  2. 目上の者から目下の者に物を与える。取らせる。
    1. [初出の実例]「今(いま)征伐(ゆきう)つ所(ところ)(あ)らむ。事(こと)を以て群臣(まちきむたち)に付(サツク)」(出典:日本書紀(720)神功摂政前(北野本南北朝期訓))
  3. 官位称号、また、賞状などを与える。
    1. [初出の実例]「ヒトニ クヮンヲ sazzuquru(サヅクル)」(出典:日葡辞書(1603‐04))
  4. 師が弟子に教え伝える。伝授する。教授する。
    1. [初出の実例]「聖人は即ち根を観して道を受(サツク)」(出典:百法顕幽抄平安中期点(900頃))
  5. 身をまかせる。
    1. [初出の実例]「内の旦那の七蔵さんへ、〈略〉どうか授(サヅ)けた様子故」(出典:歌舞伎綴合於伝仮名書高橋お伝)(1879)二幕)

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