明治初年に設置された政府の歴史編纂所。大政奉還後,明治政府は王政復古の立場から1869年(明治2)修史の詔を発布して,国史編輯局を開設,三条実美を総裁として歴史編纂事業を開始した。その事業の一部として完成した最初の官撰明治維新史が《復古記》(1889完成,1930刊)であり,同書は王政復古に功労があった諸藩の事績を顕彰するための戊辰戦争の戦功録であった。こうして明治国家の正統性と権威を確立する立場から,当時の歴史編纂事業が発足した。その役割を果たすうえで,1872年国史編輯局は太政官制のもとで歴史課と改称され,また75年に修史局,77年には修史館となった。86年には内閣制度の施行下で内閣臨時修史局となったが,その2年後,同局は廃止されて,業務は東京帝国大学の史料編纂掛(1929年史料編纂所と改称)に移管された。
執筆者:石塚 裕道
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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