倦む(読み)ウム

デジタル大辞泉 「倦む」の意味・読み・例文・類語

う・む【×倦む】

[動マ五(四)]
退屈する。嫌になる。飽きる。「―・むことなく励む」
疲れる。くたびれる。
「宵張りすれば明日は身体が―・んで働かるるものではない」〈露伴・いさなとり〉
[類語]飽きる倦怠食傷飽き飽きうんざり退屈鼻に付くげんなり懲り懲り辟易閉口まっぴら

あぐ・む【×倦む】

[動マ五(四)]その事をしつづけてもよい結果が出ないので、どうしたらよいかほとほと困る。また、いやになる。もてあます。あぐねる。
「アノ人ノ長話ニハ―・ンダ」〈和英語林集成
[補説]現代では「考えあぐむ」「攻めあぐむ」など動詞の連用形に付けて用いる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「倦む」の意味・読み・例文・類語

あぐ・む【倦】

  1. 〘 自動詞 マ行五(四) 〙 物事をなし遂げることが困難なので困り果てる、または、いやになる。もてあます。現代では「攻めあぐむ」「考えあぐむ」など、多く複合語となって用いられる。
    1. [初出の実例]「此大勢を見て敵もさすがにあぐんでや思ひけん、只此彼(ここかしこ)に走散て」(出典太平記(14C後)八)
    2. 「眼を皿に、足を棒に、尋ねあぐんだ当人は」(出典:虞美人草(1907)〈夏目漱石〉一一)

う・む【倦】

  1. 〘 自動詞 マ行五(四) 〙 同じことなどを長く続けていやになる。退屈する。また、あきて疲れる。
    1. [初出の実例]「此の神、河を堀る事に倦(う)みて爾(しか)云へるのみ」(出典:播磨風土記(715頃)賀毛)
    2. 「まなべよ、まなべよ、たゆまずうまず」(出典:読書入門(1886)〈文部省〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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