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光の形而上学 ひかりのけいじじょうがく metaphysics of light

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世界大百科事典 第2版の解説

ひかりのけいじじょうがく【光の形而上学 metaphysics of light】

光の観念は古来さまざまな哲学的宗教的思索に大きな影響をおよぼしてきた。世界に充満する光,それが単に比喩的に使用されるだけでなく,世界そのものを成立させる根源的存在の自己開示の場とかかわる表現となるとき,〈光の形而上学〉が成立する。感覚世界を照らす太陽との類比を通して,イデア界を照らす〈善のイデア〉を述べたのはプラトンであった。認識論的および存在論的にも内容が深められ,光の形而上学がその姿を現すのは,新プラトン主義プロティノスにおいてである。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

世界大百科事典内の光の形而上学の言及

【グロステスト】より

…まず《分析論後書》への独自な注釈を通して,現象の結果と原因の連関に分析を加え,アリストテレスの論証的学問の理念を明確化し,科学方法論の基礎をすえた。さらに重要なのは,《ヘクサエメロン》や《光論》(別題《形相始源論》)で展開された〈光の形而上学〉である。この哲学には,メタファーとしての光の神学や認識論のほかに,宇宙創成論,自然哲学の側面があり,後世に大きな影響を及ぼした。…

【光学】より

…イブン・アルハイサムの説は水晶体を感覚器官とした点でまちがっていたが,この誤りも含めて,その後の光学研究者に受け入れられることになった。 中世ヨーロッパの光学はキリスト教の影響下に成立したと考えることができるが,たとえば,グロステストは光によってこの宇宙が創造されたとする〈創世記〉の哲学(〈光の形而上学〉)を構築した。この議論は光学そのものの発展に寄与することが少なかったが,多くの哲学者や神学者を光学研究へと向かわせたのである。…

【光】より

…アレテイアalētheia(真理)とは〈隠れなきこと〉の意であり,真理と光は同一視される。光を重視したパルメニデスとプラトンの哲学およびそれを受け継いだ形而上学の伝統は〈光の形而上学〉と呼ばれる。そこでは光は真なる存在の比喩ではなく,むしろ真なる存在が明るいものであり,万物がそこから発生し,また人々はその光に照らされて真なる存在へと還帰する。…

※「光の形而上学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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