日本大百科全書(ニッポニカ) 「入野浜」の意味・わかりやすい解説
入野浜
いりのはま
高知県西部、幡多(はた)郡黒潮町にある土佐湾に臨む海岸。延長3キロメートルに及ぶ白砂青松の浜で、遠浅ではあるものの、離岸流のため海水浴には適さず遊泳禁止となっていたが、沖合いに海中堤防が建設され、2004年(平成16)より一部で海水浴ができるようになった。砂浜はラッキョウ栽培に利用されている。背後にはクロマツ数十万本を主にした保安林(90ヘクタール)があり、入野松原とよばれ、国指定名勝となっている。松原は長宗我部元親(ちょうそがべもとちか)の時代につくられた防潮林といわれ、樹齢300年を超す巨木も多く、その後も補植が行われてきた。1972年(昭和47)県指定の土佐西南大規模公園の主要部として整備された。
[大脇保彦]