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離岸流

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

離岸流

地形や風向きなどによっても変わるが、横幅は10~30メートル、への流れは数十~数百メートルに及ぶ。最速は秒速2メートルとされる。これは競泳の選手クラスのスピードに相当し、1秒間で2メートル沖に流される計算だ。離岸流に巻き込まれると、焦って岸に向かって泳いでも「力尽きてしまう」と第3管区海上保安本部海洋情報部。巻き込まれた場合は、流れに逆らわず岸と平行に泳いで流れから抜け出すことが大切という。

(2012-08-11 朝日新聞 朝刊 茨城全県 2地方)

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デジタル大辞泉の解説

りがん‐りゅう〔‐リウ〕【離岸流】

海岸に打ち寄せた海水が沖へ戻る通路となる強い潮の流れ。幅は10~30メートル、速さは時に秒速2メートルにもなる。
[補説]遊泳中に離岸流に流されたら、岸と並行に泳いで流れの外に出るのを待つか、そのまま流されて沖で救助を待つ。流れに逆らい岸に向かってはいけないとされる。

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世界大百科事典 第2版の解説

りがんりゅう【離岸流 offshore (rip) current】

海岸から沖に向かう流れを一般に離岸流とよぶ。特に比較的底勾配の緩い海岸線に直角に近い角度でうねり性の波が入射するときには,幅は狭いが水面近くで流速の大きいリップカレントとよばれる離岸流が,数十mから数百mの間隔で砕波帯を横切って沖に流れ出す。リップカレントに海水を補給するのは,その岸側つけ根に向かう局所的な沿岸流や下層からの上昇流である。リップカレントは砕波帯内外の海水交換に寄与したり,浮遊土砂を沖合に運び去る働きをもち,また水難事故の原因となることも少なくない。

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大辞林 第三版の解説

りがんりゅう【離岸流】

海岸の波打ち際から沖に向かってできる強い流れ。波浪によって生じる。遠浅の海岸を中心に局地的に発生する。突堤やヘッドランドなどの構造物付近でも発生しやすい。リップ-カレント。 〔漁業者の間で「だし」、「沖だし」とよばれている。巻き込まれると流れに逆らって泳ぐことは困難で、海水浴やサーフィン時にこれに巻き込まれて沖へ流され事故に遭うケースが多い〕 → 向岸流ヘッドランド

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

離岸流
りがんりゅう
offshore current

砕波が原因となって生じ,海岸の近くで岸から砕波帯の沖側に延びる幅の狭い強流帯。流れが速く,砂の移動に重要な役割を果たす。海岸域での防波堤や港湾建設に伴い構造が変わることがある。それにより,一部で海岸浸食,他方で土砂の堆積などを起こす。流速は波の高さに依存するが,ときには 1~2m/sになり,泳いでいる人が沖に流され水死することもある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

離岸流
りがんりゅう
rip current

海岸に打ち寄せられた海水が、川の流れのようになって戻っていく強い水流。地方によって、だしや沖だしともいう。沖から海岸に向かって吹く強い風により波が打ち寄せ、岸側に押し集められた海水には、沖へ流れ戻ろうとする強い力が加わる。これが急激に岸を離れて沖へ向かう水流を生み出す。海岸の構造や地形などの影響により規模が変わり、幅は10~30メートルほどで、岸から沖に向かう長さは数十~数百メートルに及ぶ。流速は毎秒2メートル(時速約7.2キロメートル)に達することがある。
 離岸流が発生しやすいのは、(1)近くに人工の構造物がある、(2)波が直角に近い角度で入ってくる、(3)外洋に面している、(4)遠浅で海岸線が長い、などの特徴を備えた海岸である。とくに(4)のような砂浜は海水浴場になっていることが多いため、海水浴客が重大な事故にあう危険性もある。また、サーファーは離岸流を利用して沖に向かうことがあるため、サーファーの多い海岸には離岸流が発生している可能性がある。海上保安庁の資料では、2013年(平成25)に全国で遊泳中の事故にあった284人のうち、51人が離岸流に巻き込まれたものとされている。巻き込まれた場合、離岸流は比較的幅が狭いため、岸と平行の方向に泳ぐことで抜け出せる可能性があり、流れと逆方向の岸に向かって泳ぐのは体力が奪われるため危険である。
 なお、離岸流とは逆に沖から海岸へ寄せてくる流れは向岸流といい、海岸に平行に沿うような流れは並岸流や沿岸流という。[編集部]

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