全地球測位システム(読み)ぜんちきゅうそくいシステム(英語表記)global positioning system; GPS

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

全地球測位システム
ぜんちきゅうそくいシステム
global positioning system; GPS

地球上空をめぐる複数の人工衛星が発する原子時計をもとにした正確な同期電波を地上の受信機で受け,各信号の差から受信機の位置を正確に割り出すシステム。1970年代からアメリカ合衆国が軍事用に開発,1978年からナブスター衛星(→ナブスター全地球位置把握システム)の打ち上げが始まった。衛星は基本的に 60°ずつ昇交点経度の異なった 六つの軌道に 4個を配置した 24個からなり,これで全地球上をカバーする。受信機の三次元的位置および時計のずれを求めるためには少なくとも 4個の衛星から区別できる信号を受ければよい。衛星が速度をもつための時間的ずれ(特殊相対論効果)や重力場の差による時間的ずれ(一般相対論効果)も考慮しなければならない(→相対論的効果)。通常,地上で数m以内の誤差で位置決定が可能という。民生使用には人為的な誤差が加えられていたが,2000年から民生用に開放,誤差も撤廃された。民生用としては航空や航海用から利用が始まり,自動車カー・ナビゲーション・システムとして普及。受信機も小型化し,登山や旅行などに使われる専用端末のほか,携帯電話,デジタルカメラにまで搭載されるようになった。(→航法地理情報システム

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知恵蔵の解説

全地球測位システム

GPS」のページをご覧ください。

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百科事典マイペディアの解説

全地球測位システム【ぜんちきゅうそくいシステム】

GPS

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

全地球測位システム
ぜんちきゅうそくいしすてむ
Global Positioning System

略称GPS。人工衛星を使い、全世界どこにいても現在位置を正確に割り出す測位システム。アメリカは六つの軌道にそれぞれ4個の衛星を周回させており、地上でこのうち3個か4個の衛星からの電波をうけることによって正確な現在位置を知ることができる。もともとは軍事目的で開発されたもので、衛星はアメリカ国防総省が管理している。一般にはカーナビゲーションシステムへの応用が有名。国土交通省国土地理院は、このGPSを地殻変動の観測に利用している。全国600地点でGPSの電波を常時うけており、受信地点の微妙な動きをはかることで地殻変動をキャッチする。また、衛星からの電波は、大気中の水蒸気によって微妙に変化する。このずれから逆に水蒸気の量を知ることで天気予報に役だてることを気象庁が計画している。[長沢光男]

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