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全権委任状 ぜんけんいにんじょうfull powers

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

全権委任状
ぜんけんいにんじょう
full powers

2国間または数国間で外交交渉を行い,あるいは条約締結する場合に,各国の代表が携行する委任状全権委員に与えられた権限の目的および範囲について記載し,元首認証のある公文書である。会議または交渉を始めるにあたって,互いにその全権委任状を提示して,その良好妥当であることを確認するのが通例である。しかし最近の簡略形式の条約締結の場合には,その提示はしばしば省略される。なお,外務大臣など職務の性質上国家を代表することが明らかである者は,全権委任状を提示する必要はない。

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デジタル大辞泉の解説

ぜんけん‐いにんじょう〔‐ヰニンジヤウ〕【全権委任状】

外交交渉、特に条約締結の権限をもつことを公に証明する、政府または元首からの公文書

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大辞林 第三版の解説

ぜんけんいにんじょう【全権委任状】

国家を代表して条約の締結にたずさわる者が、そのための権限を持つことを証明する公文書。日本では内閣の助言・承認により天皇が認証する全権委任状と、外務大臣が発給する署名委任状等がこれに当たる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

全権委任状
ぜんけんいにんじょう
full powers

条約締結において、実際にその任にあたる者が、国家を代表して、条約の交渉・採択・確定をし、条約に署名する権限をもつことを、条約締結権者が証明する文書である(ウィーン条約法条約2条c)。国家を代表して条約締結の権限を有する条約締結権者は、それぞれの国の憲法によって定められ、本来ならば条約締結権者が自ら条約の締結を行うべきであるが、実際には条約締結権者が自らすべての条約締結にあたることは不可能である。このため全権委任状が必要である。したがって、国家がある人をその国を代表する者と認め、かつ全権委任状を省略するという意図が明確な場合には、その人は全権委任状なしで国家を代表することができる。国家元首、政府の長、外務大臣、外交使節は職務上、当然に国家を代表する者と認められ、全権委任状は必要ではない(同7条)。日本の場合、全権委任状は条約締結権者である内閣が発行し、天皇が認証する(日本国憲法7条5号)。[広部和也]

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世界大百科事典内の全権委任状の言及

【委任状】より

…委任状には収入印紙をはって消印をすることが必要とされる。なお,国際法上,領事を派遣する国が特定の人を領事として任命することを示す文書を委任状lettre de provisionといい,外交交渉の権限を与える文書を全権委任状pleins pouvoirs(full powers)という。【川井 健】。…

【外交】より

…口頭によることが多い。 全権full powers全権委任状あるいは全権委員のこと。外交交渉,とくに国際条約の締結のためには,交渉代表に元首の署名捺印した全権委任状が与えられる。…

※「全権委任状」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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