八門遁甲(読み)はちもんとんこう

精選版 日本国語大辞典 「八門遁甲」の意味・読み・例文・類語

はちもん‐とんこう‥トンカフ【八門遁甲】

  1. 〘 名詞 〙 占術一種。八卦八門八星を立て、それに冬至より立冬に至る各節を配して盛衰吉凶を占う法で、出陣出向の際に用いた。古く中国黄帝がはじめたとされ、太公望張良を経て大成されたもので、諸葛孔明はよくこれを用いたという。
    1. [初出の実例]「八門遁甲(ハチモントンカフ)陣常山長蛇勢」(出典譬喩尽(1786)一)

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百科事典マイペディア 「八門遁甲」の意味・わかりやすい解説

八門遁甲【はちもんとんこう】

中国に伝えられた卜占(ぼくせん)の方法の一つ。天地の鬼神が各方隅を循環して生殺するとの信仰から生じたもので,景門(北,九紫),死門(北東,二黒),【ごう】門(東,七赤),開門(南東,六白),休門(南,一白),生門(南西,八白),傷門(西,三碧),杜門北西,四緑)の8門と,天禽を中央に上から右回りに天英,天【ぜい】,天柱,天心,天蓬,天任,天冲,天輔の8天を立て九宮とする遁甲の法を合わせる。これらは冬至から翌年の立冬までそれぞれ循環し,相生・相剋して吉凶を生ずとされる。

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