君名とも書き,卿名(きような)ともいう。僧侶を宰相法印,大蔵卿法眼,少納言僧都など公卿の職名で呼ぶ名。中世,天台宗の寺院で,堂上公家の子息の未得度の児(ちご)を弟子にしたときに,その父の職名をつけて呼んだことによるという。《源平盛衰記》巻九に〈堂衆と申すは……近来行人とて山門の威に募り,切物,寄物責めはたり,出挙人に借しちらして徳付き,公名付なんどし以ての外に過分になり〉とあり,《海人藻芥(あまのもくず)》には,大臣ないし殿上人の子息を〈出世者〉,諸大夫ないし北面など侍の子息を〈禅侶〉と格付けしたうえで,〈禅侶は,古は多分国名を付す。近代は一向公名ばかりなり,その謂れ無きものか。侍法師は,近代は皆国名なり。古は多分聖名なり〉と説き,公名を大臣,殿上人の子息に見合うものとし,〈国名(くにな)〉〈聖名(ひじりな)〉に対比させている。
執筆者:黒田 俊雄
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