翻訳|cannibalism
動物が自分と同種の動物を食べること。これには少なくとも二つの型がある。一つはなんらかの原因で死んだ仲間の死体を食うものであり,もう一つは積極的に殺して食べるものである。前者が動物食性の動物でかなり一般的にみられる現象であるのに対し,後者はこれを回避するような行動上のメカニズムを進化させている動物が多いこともあって,比較的まれである。積極的な共食いは,ほとんどの場合成体が同種の幼体(ふつうは自分の子ではない)を食べるものであり,コロニーをつくる海鳥類,魚類,昆虫,ライオン,チンパンジーなどで観察されている。
成体どうしが殺しあって食べるという例はきわめてまれで,ふつうは過密,食料不足,その他強いストレスを受けるような異常な状況でのみみられる。共食いが種の生活上どのような機能をもつものであるかは,今のところまだ明らかではないが,過密状態における共食いは,個体数調節の機能をもつと考えられている。
→カニバリズム
執筆者:浦本 昌紀
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 (株)トライベック・ブランド戦略研究所ブランド用語集について 情報
2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...