日本大百科全書(ニッポニカ) 「内成岩」の意味・わかりやすい解説 内成岩ないせいがんintracrustal rock 地殻の内部で働く作用によって生成した岩石を地質学的側面からいうことば。変成岩の大部分や火成岩の一部が含まれる。地殻に働く地質営力は、地球の内部エネルギーによるものと、外部エネルギー、つまり太陽エネルギーによるものとに大別される。変成作用やマグマの活動はもっぱら前者によるもので、その観点からみると、変成岩や深成岩は内成岩ということができる。火山岩はマグマが地表に噴出したものであるから、内成岩に入れない考えもある。なお、内成岩は表成岩に対応する概念である。[橋本光男][参照項目] | 表成岩 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
岩石学辞典 「内成岩」の解説 内成岩 地球内部で生成した岩石の意味で,深成岩と変成岩を含んでいる[渡辺編 : 1935,片山ほか : 1970].本来この語は,すべての深成岩と変成岩は初生的起源(primary origin)であるという間違えた仮定に基づいて,ライエルが初生的(primary)という語の代わりに提唱したものであった[Lyell : 1833].ハイポジン(hypgoene)という語は深成岩と変成岩の両方を含んでいる.ゲイキイは地球内部の起源の岩石と過程にこの語を使用し,火山岩もこの中に含めた[Geikie : 1879].この語は火山岩ではランソムは熱い上昇する溶液によって形成された鉱床に使用されただけである[Ransome : 1912].ギリシャ語のhypoは英語のunderに当たる. 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報