デジタル大辞泉
「内検」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ない‐けん【内検】
- 〘 名詞 〙
- ① 内々で検分すること。前もってひそかに調べること。下検分。したみ。
- [初出の実例]「ないけん 内検 出版物其の他のものの検閲に先立って、監督官庁が非公式に検閲調査すること。今は廃されてない」(出典:現代語大辞典(1932)〈藤村作著者>・<著者>千葉勉〉)
- ② 中世、毎年耕地の状況や作柄などを調べ、所当を定めるために行なわれる検注(けんちゅう)。領主一代一度の大がかりな正検(しょうけん)に対して、臨時の検注をいう。また、風水害・干害などに際して、農作物の損亡の程度を調査することもいった。
- [初出の実例]「駿河武蔵越後等国々、重依レ可レ遂二内撿一。可レ被レ下二遣宣衡、仲業、明定等一之由」(出典:吾妻鏡‐元久元年(1204)四月一日)
- ③ 近世、公の検見(けみ)に先立って、あらかじめ、村役人と地主が立会の上、一坪当たりの稲の収量を調べること。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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内検
ないけん
荘園(しょうえん)や知行地(ちぎょうち)において臨時に行われる検注。正式の検注(正検(しょうけん)、大検注)に対し、旱害(かんがい)・風水害などの際、作物の被害の程度を知るために行われる調査をいう。
[編集部]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の内検の言及
【検地】より
…俗に竿入,竿打,縄入,縄打などともいった。土地人民の調査そのものは古代からあり,律令制下の[田籍]・[田図]と戸籍計帳,荘園制下の[検注]や内検,鎌倉幕府の[大田文](おおたぶみ)などがある。戦国末期に大名の一円支配が進行するにつれて大名独自の検地が行われるようになり,今川,後北条,武田,毛利ら戦国大名の検地が知られている。…
※「内検」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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