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冒険貸借 ぼうけんたいしゃくbottomry

翻訳|bottomry

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世界大百科事典 第2版の解説

ぼうけんたいしゃく【冒険貸借 bottomry】

船主または荷主が船舶または積荷を担保に資金を借り入れ,船舶または積荷が安全に目的地に到着した場合には利息をつけて借入金を返済するが,航海が無事に完了しなかった場合には元本,利息ともに返済義務を免れるという契約のこと。海上貸借ともいう。海上保険契約の起源とされる冒険貸借は,遠くギリシアローマを経て中世のイタリアにおいて盛んに行われたといわれている。これは,現在別々に行われている担保付金銭消費貸借契約と,この担保物件を保険の目的とする保険契約の二つの機能を包含したものであり,資金の供給者は,銀行の立場と保険会社の立場を兼ねているということができる。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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損害保険用語集の解説

冒険貸借

中世イタリアにさかのぼる海上保険のルーツ。船主や荷主が金融業者から航海の資金を借り入れる際に、船や積荷を担保とし、無事船が帰ってこられたら元金とともに高率の利息を返済するが、逆に海難事故などで航海を達成できなかった場合には借入金の返済が免除となる一種の金銭消費貸借です。

出典|自動車保険・医療保険のソニー損保
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

冒険貸借
ぼうけんたいしゃく
bottomry

船舶または積み荷の所有者が、航海に先だって、その船舶または積み荷を抵当として、航海中または一定の期間にわたって金主から資金を借り入れ、航海の途中で海難などにあった場合には、損害の程度に応じて債務の全部または一部の返済を免れるかわり、無事に航海を終わった場合には、元金と利息を返済することを約束する貸借取引。古代ギリシア・ローマ時代には海上貸借として行われ、中世のイタリア諸都市において冒険貸借として盛んになったもので、海上危険が少なくなかった地中海貿易において大きな役割を果たした。
 冒険貸借は、普通の貸借よりも債権者にとって危険が大きいため、その利息は非常に高率であった。それは危険転嫁の性質をもつ点において、保険契約と共通な機能を果たすものであった。しかし、その後教会の利息禁止令(ローマ法王グレゴリウス9世による1230年の法律)によって冒険貸借も全面的に禁止されたため、やがて消滅した。もっとも、この制度を必要とした社会経済的背景は依然として存在していたのであるから、すぐにこれにかわる危険負担方法が考案された。それは無償消費貸借に仮装した無償貸借である。しかし、この貸借でも利息禁止令から免れることができず、売買取引に仮装して行われるようになり、ついに14世紀中葉には純粋の海上保険契約が登場するに至った。
 なお、日本においても、御朱印船時代には抛銀(なげがね)とよばれる冒険貸借に類似した取引が行われていた。[金子卓治]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の冒険貸借の言及

【保険】より

…構成員の相互扶助等を行う)などが挙げられる。とくに,古代地中海貿易以来,貿易業者と貿易資金を貸し付ける者との間に行われていた〈冒険貸借〉は,今日のわれわれの目で見れば保険取引と金融取引が一体化したものといえる。これが貿易業者における資本蓄積の進行を背景に,13世紀前半のグレゴリウス9世の利子禁止令を直接の契機として,保険契約に発展していった。…

※「冒険貸借」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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