出潮(読み)デシオ

デジタル大辞泉 「出潮」の意味・読み・例文・類語

で‐しお〔‐しほ〕【出潮】

《「いでしお」の音変化》
月の出とともに満ちてくる潮。差し潮
出る頃あい。出る機会
「いつに勝れし後室の機嫌訴訟のよい―」〈浄・妹背山
[類語]うしお高潮たかしお高潮こうちょう満潮満ち潮干潮引き潮潮汐干満満ち干満ち引き上げ潮下げ潮入り潮退潮大潮小潮赤潮

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精選版 日本国語大辞典 「出潮」の意味・読み・例文・類語

で‐しお‥しほ【出潮】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「いでしお」の変化した語。「でじお」とも )
  2. 月の出とともに満ちてくる海の潮。さししお。
    1. [初出の実例]「なげかじなふな木の山のほととぎす月のてしほに浦づたひして」(出典:散木奇歌集(1128頃)夏)
  3. 出る頃あい。出て来る時節。おり。しおあい。機会。
    1. [初出の実例]「脇息は歌の出句(でシホ)の反り橋歟」(出典:俳諧・瀬とり舟(1704))
    2. 「いつに勝れし後室の機嫌は、訴訟のよい出しほ」(出典:浄瑠璃・妹背山婦女庭訓(1771)三)

いで‐しお‥しほ【出潮】

  1. 〘 名詞 〙 満ちてくる海の潮。でしお。さし潮。⇔入潮(いりしお)
    1. [初出の実例]「月もろともに出で潮の波の淡路の島影や」(出典:謡曲・高砂(1430頃))

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