刑事学は,広義と狭義との2通りの意味を持っている。広義の刑事学とは,犯罪現象ならびにそれに対する種々の方策に関する経験科学的ないし政策論的研究をいい,その研究対象としては,犯罪現象のほか,警察,検察,刑事裁判,行刑,更生保護などの各領域,さらには刑事立法,被害者対策,犯罪予防活動などが広く含まれる。犯罪学,刑事政策という用語をこのような広い意味に用いることもある。
広義の刑事学は,その研究方法・内容により,例えば犯罪原因論などの経験的な事実について研究を行う分野と,犯罪対策に関する政策論的研究を行う分野とに分けられる。前者は,(狭義の)犯罪学ないし(狭義の)刑事学と呼ばれ,これは,そのアプローチによって,さらに犯罪生物学,犯罪心理学,犯罪社会学などに分かれ,後者は,(狭義の)刑事政策(学)と呼ばれている。
→刑事政策 →犯罪学
執筆者:山口 厚
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
狭義では、犯罪原因と犯罪現象に関する学問をさし、犯罪学ともよばれる。広義では、そのほか犯罪対策に関する学問(狭義の刑事政策学)を含む。
[編集部]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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