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前意識 ぜんいしきpreconsciousness

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

前意識
ぜんいしき
preconsciousness

ある時点で意識されていないが,比較的容易に意識化しうる心的過程。 S.フロイトにより提出された概念。われわれが何かについて思いめぐらすときには,前意識を次々と意識に浮び上がらせることがある。このような前意識はわれわれに自己の統合性,連続性を感じさせる働きをもつと考えられる。

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世界大百科事典 第2版の解説

ぜんいしき【前意識 preconscious】

S.フロイトが提出した精神分析の概念。意識の現前野からははずされている考えや空想や記憶をいい,とっさには意識されないが,無意識系へと抑圧されたものではないので,比較的容易に意識化される。したがって前意識は意識の系列に連なり,無意識とは画然と区別される。フロイトは,はじめは前意識系といった局所論的な表現も用いたが,後期には形容詞的にのみ用いるようになった。無意識下坂 幸三】

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大辞林 第三版の解説

ぜんいしき【前意識】

精神分析の用語。その時は意識していないが思い出そうと思えば思い出すことのできる心の領域。意識と無意識の中間にある。下意識。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

前意識
ぜんいしき

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の前意識の言及

【精神分析】より

…とくに神経症者は,健常者に比べて性欲や攻撃性に対する過度の抑圧がみられるために,心の中の無意識的部分が健常者におけるよりも拡大していると考えられる。フロイトは,〈意識〉〈前意識〉〈無意識〉の三つを区別した。無意識はもっとも広大であり,このうちには前意識が無意識へと抑圧されたもの(神経症的抑圧の大部分がこれである)も含まれるが,狭義の無意識は,精神と身体の限界概念ともいえ,多くは混沌とした一次過程の表象である。…

【無意識】より

…神経症者がみずから意識できる葛藤に治療者がいかにとり組んでも神経症は治癒せず,患者が意識できぬ葛藤を精神分析療法によって推察しうるものとし,適切な解釈を通して患者に意識化させることによってはじめて治癒への道が開かれることをフロイトは経験した。この場合の無意識葛藤は,ヤスパースのいう〈気づかれるようになりうるもの〉であって,フロイトによって前意識と呼ばれる。精神分析療法に対する抵抗が取り除かれると患者の脳裡に浮かび上がってくるのがこの前意識的な表象である。…

※「前意識」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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