副手(読み)フクシュ

デジタル大辞泉 「副手」の意味・読み・例文・類語

ふく‐しゅ【副手】

仕事補助をする人。助手
旧制大学で、助手の下にいて研究室の仕事や研究の補助の役をする人。教務補佐員。

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精選版 日本国語大辞典 「副手」の意味・読み・例文・類語

ふく‐しゅ【副手】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 主となる人の仕事を助ける人。助手。
  3. 旧制大学で、助手の下位におかれた職。また、職員。現在は教務補佐員という。大学によっては新制以後も存在する。
    1. [初出の実例]「たうとう副手から稍叱責的に注意された」(出典:故旧忘れ得べき(1935‐36)〈高見順〉二)

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大学事典 「副手」の解説

副手
ふくしゅ

副手は,第2次世界大戦前においては,助手と同じ職務を行う者としておもに学部卒業者から採用された者である。たとえば東京帝国大学では,「副手ノ職務ハ助手ニ同シ」「副手ハ無給トス」と規定していた。助手が官制で位置付けられた官吏であるのに対して,学内規程で設けられる副手は原則として無給で,その身分非常勤の嘱託員であった。その制度は戦後も引き継がれたが,待遇の改善を求める教職員組合活動が続けられ,また国会でも副手が置かれた環境が劣悪であることが問題視されるなどした結果,一部の副手の有給化や無給副手制度の廃止が図られるなどした。副手は国が定める制度ではなく,かつての国立大学においても国の定員管理の対象外であって,その取扱いはさまざまであった。現在においても,助手の前段階あるいは教育研究支援職員等として副手が採用されている大学はあるが,その採用条件,身分,業務内容は多様である。
著者: 大場淳

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