劉義慶(読み)リュウギケイ(英語表記)Liu Yi-qing

デジタル大辞泉 「劉義慶」の意味・読み・例文・類語

りゅう‐ぎけい〔リウ‐〕【劉義慶】

[403~444]中国、南朝宋の文人彭城江蘇省)の人。宋の武帝の甥で、鮑照ほうしょうなど多くの文人をそのサロンに招いた。逸話集「世説新語」の作者とされる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「劉義慶」の意味・わかりやすい解説

劉義慶
りゅうぎけい
Liu Yi-qing

[生]元興3(404)
[没]元嘉21(444)
中国,六朝時代,宋の文学者。彭城 (江蘇省徐州) の人。王室一族で,侍中,中書令などを歴任,その後荊州刺史,江州刺史など地方の役人をつとめた。文学を好み鮑照など当時一流の文学者をその幕僚に集めた。魏,晋時代の名士の逸話を,徳行,言語などその内容別に記した『世説新語』が著書として知られるが,あるいは実際には幕下の文学者たちが書いたものとも考えられている。ほかに志怪小説集『幽明録』がある。

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世界大百科事典(旧版)内の劉義慶の言及

【佚事小説】より

…中国,有名人の逸話や史書に記載されないような細かな事跡を記録したもの,またはその集。この代表的作品として南朝宋の臨川王劉義慶の撰に成る《世説新語》を挙げることができる。それには後漢から東晋に及ぶまでの有名人の逸話を徳行・言語・政治・文学・雅量・豪爽・傷逝・賢媛・任誕・倹嗇・汰侈・惑溺など36門に分類して収載している。…

【世説新語】より

…中国,南朝宋の王族,劉義慶(りゆうぎけい)(403‐444)の作というが,その幕下にいた文人の作とする説もある。原本は10巻あったが,現行本は3巻。…

【中国文学】より

… 〈小説〉はもともとささいな雑記の集録であった。魏・晋以後二つの方向をとり,干宝の《捜神記》と劉義慶の《世説(せせつ)新語》とがそれぞれを代表する。前者は怪異談を集め,超自然への恐れを核とする幻想の拡大へ向かい,仏教や道教の霊験記の類と親近性がある。…

※「劉義慶」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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