劫掠(読み)ゴウリャク

精選版 日本国語大辞典 「劫掠」の意味・読み・例文・類語

ごう‐りゃくゴフ‥【劫掠・劫略】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ごう」は「劫」の慣用音、「こう」は呉音。「こうりゃく」とも ) おびやかして、かすめ取ること。おどして奪うこと。きょうりゃく。
    1. [初出の実例]「兼ねて庸民の弱き身を劫略す」(出典:将門記(940頃か))
    2. 「暫く関東を劫略(カウりゃく)して、天下大軍を起し」(出典太平記(14C後)一〇)

きょう‐りゃくケフ‥【劫掠・劫略】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「きょう」は「劫」の漢音 ) おびやかして、かすめとること。他人領地財産などを強奪すること。ごうりゃく。〔色葉字類抄(1177‐81)〕〔史記‐高祖紀〕

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普及版 字通 「劫掠」の読み・字形・画数・意味

【劫略】きよう(けふ)りやく

攻めて制する。〔史記、陳伝〕(高祖十年七月)太上皇ず。~九、(陳に~反し、自ら立ちて代王と爲り、趙・代を劫略す。

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【劫掠】きよう(けふ)りやく

略奪する。〔史記、高祖紀〕樊、別に兵を將(ひき)ゐて、代を定む。~代の地に赦し、民の陳・趙利に劫掠せられしは、皆之れを赦す。

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