デジタル大辞泉 「劫」の意味・読み・例文・類語
ごう【劫】[漢字項目]
〈ゴウ〉
1 おびやかす。おどす。「劫略」
2 きわめて長い時間。「劫火・劫初/永劫」
〈コウ〉
1 おびやかす。「劫奪」
2 長い時間。「億劫・
3 囲碁で、石の取り方の一。「劫材」
[難読]
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
インド古代の巨大な時間の単位。サンスクリットのカルパkalpaの漢訳。1劫の長さは仏典では種々の比喩で説かれている。〈盤石(ばんじやく)劫〉の比喩によると,1辺1由旬(ゆじゆん)yojana(約7km)の立方体をした硬い岩を柔らかいカーシ産の綿布で100年に1度ずつ払いつづけ,岩がようやく磨滅しても1劫はまだ終わらない。劫は元来〈期間〉の意味なので,上記の劫以外に,これと長さの異なる種々の劫がある。〈中劫antara-kalpa〉といういい方があるが,それは単に劫というのと同じである。〈成劫(じようこう)〉〈住劫(じゅうこう)〉〈壊劫(えこう)〉〈空劫(くうこう)〉は宇宙の生滅の1サイクルを構成するが,それぞれ20中劫からなる。〈大劫〉は成住壊空の1サイクル,すなわち80中劫からなる。〈64転大劫〉は宇宙の大規模な破壊(風災)を1回含む64大劫の1サイクルをいう。3阿僧祇(あそうぎ)劫は3×1059中劫のことで,仏の修行の期間を示す。過去荘厳劫,現在賢(げん)劫,未来星宿劫は長さ各1住劫で1回限り現れる。ヒンドゥー教では1劫は43億2千万年である。
執筆者:定方 晟
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
サンスクリット語カルパkalpaの音写「劫簸(ごうは)」の略。仏教やインド思想で、通常の年月日時では算出することのできないとてつもなく長い時間をいう。そのことを仏典では、芥子(けし)劫といわれる譬喩(ひゆ)で説明している。それは、1辺が1ヨージャナ(由旬(ゆじゅん)。約7キロメートル)の立方体の大城に芥子粒を満たし、長寿の人が100年に一度きてそれを1粒ずつ取り出してついに芥子粒がなくなっても、なお劫は尽きないというのである。「未来永劫(みらいえいごう)」とはこのような長大な時間をさす。刹那(せつな)の反対語。
[高橋 壯]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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