日本大百科全書(ニッポニカ) 「労働調査」の意味・わかりやすい解説
労働調査
ろうどうちょうさ
労働すること、または労働者を対象として、その労働、生活、意識などの実態を明らかにするために行われる調査をいう。賃金、労働時間、労働災害・職業病、生活実態(生活時間、家族等)、勤続・職業歴、労働者の意識、労働組合とその活動などの諸項目にまたがる。全数調査を中心とする大量観察と事例(標本、サンプル)に基づく実態調査の二つがある。実態調査の手法を用いる学問分野は、社会学、経済学、法学、心理学、医学、建築学などにまたがる。労働調査をおもに行っている組織・機関としては、日本では、労働組合(ナショナル・センターや単位産業別組合)のほか、東京大学社会科学研究所、法政大学大原社会問題研究所、財団法人労働科学研究所、主要都道府県の労働問題に関する研究機関などがある。
[早川征一郎]