勝鬘経義疏(読み)ショウマンギョウギショ

デジタル大辞泉 「勝鬘経義疏」の意味・読み・例文・類語

しょうまんぎょうぎしょ〔シヨウマンギヤウギシヨ〕【勝鬘経義疏】

勝鬘経の注釈書。1巻。三経義疏の一で、聖徳太子著と伝えられる。成立年未詳。

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精選版 日本国語大辞典 「勝鬘経義疏」の意味・読み・例文・類語

しょうまんぎょうぎしょ‥ギャウギショ【勝鬘経義疏】

  1. 聖徳太子が著したと伝える勝鬘経の注釈書で隋の吉蔵三論宗の大成者)の「勝鬘宝窟」とならぶ代表的なもの。推古一九年(六一一)成立とされる。三経義疏の一つ一巻

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「勝鬘経義疏」の解説

勝鬘経義疏
しょうまんぎょうぎしょ

求那跋陀羅(ぐなばつだら)訳「勝鬘経」の注釈書。日本最古の経疏。三経義疏の一つ。聖徳太子撰。611年(推古19)成立。はじめに経題を簡潔にのべ,ついで経文序説・正説・流通説の3段にわけて注釈する。法鼓・憂婆塞(うばそく)・涅槃(ねはん)・般若(はんにゃ)・維摩(ゆいま)などの経典,梁(りょう)の法雲の説,敦煌(とんこう)発見の「維摩経義疏本義」などを引用。606年(598年とも)推古天皇に行った同経講説の原稿をまとめたものともいわれる。「大正新修大蔵経」「日本思想大系」所収。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「勝鬘経義疏」の意味・わかりやすい解説

勝鬘経義疏
しょうまんぎょうぎしょ

聖徳太子の著作。1巻。推古 19 (611) 年著との説がある。聖徳太子は,これを含めて『維摩経義疏』『法華経義疏』のいわゆる『三経義疏』を著わしたが,本書著述が最も古いとされる。大乗仏教の重要な経典で,在家仏教思想,如来蔵思想を説く『勝鬘経』に対する注釈書である。

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世界大百科事典(旧版)内の勝鬘経義疏の言及

【三経義疏】より

…聖徳太子の著作で,《法華義疏(ほつけぎしよ)》4巻,《維摩経義疏(ゆいまきようぎしよ)》3巻,《勝鬘経義疏(しようまんぎようぎしよ)》1巻の総称。《日本書紀》によれば,太子は606年(推古14)に《勝鬘経》と《法華経》を講じたとあり,《維摩経》のことは不明だが,この講経と義疏の製作は,密接な関係をもっていると考えられる。…

※「勝鬘経義疏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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