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吉蔵 きちぞう Ji-zang

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

吉蔵
きちぞう
Ji-zang

[生]太清3(549).金陵
[没]武徳6(623)?
中国,隋末唐初の僧。嘉祥大師。三論宗再興の祖。祖先は安息国の人なので胡吉蔵の称もある。父も出家し,吉蔵は法朗のもとで7歳 (一説には 13歳) のとき出家し,『中論』『百論』『十二門論』の三論をきわめた。

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デジタル大辞泉の解説

きちぞう〔キチザウ〕【吉蔵】

江戸時代、下男の通称。
「大方は―、三助が成り上がり」〈浮・永代蔵・一〉

きちぞう【吉蔵】[人名]

[549~623]中国、隋(ずい)代の僧。金陵(江蘇省)の人。三論宗再興の祖。嘉祥(かじょう)寺に住して教えを広めたので、嘉祥大師とよばれる。「三論玄義」など著書が多く、ほとんど現存。

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百科事典マイペディアの解説

吉蔵【きちぞう】

中国,隋の僧。三論宗の大成者。越州会稽の嘉祥(かしょう)寺に住し,嘉祥大師と尊称された。煬帝(ようだい)の帰崇を受けた。空観仏教を説く。著書《三論玄義》《中論疏》《大乗玄論》など。

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世界大百科事典 第2版の解説

きちぞう【吉蔵 Jì zàng】

549‐623
中国,隋代の僧。三論宗の開創者,嘉祥大師ともいう。金陵(南京)の人。安息の出身で,みずから胡姓を名のる。真諦について出家,摂山棲霞寺の法朗について,クマーラジーバ(鳩摩羅什)訳の《三論》による学説を集大成し,その注釈を体系化した。はじめ,会稽の嘉祥寺に住するが,隋の国家統一に従って,煬帝(ようだい)の帰依で江都に慧日,長安に日厳の2寺をひらき,天台智顗(ちぎ)とともに,隋・唐仏教の先駆となる。その学説は,ひろく朝鮮や日本に伝わり,とくに聖徳太子の仏教に影響した。

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大辞林 第三版の解説

きちぞう【吉蔵】

江戸時代の下男の通称。 「 - ・三助がなりあがり/浮世草子・永代蔵 1

きちぞう【吉蔵】

549~623) 中国、隋代の僧。金陵の人。三論宗の大成者。諡号しごうは嘉祥大師。著「三論玄義」など。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

吉蔵
きちぞう
(549―623)

中国、陳代・隋(ずい)代・初唐の僧。三論(『般若経(はんにゃきょう)』に基づいて空(くう)を論じた『中論』『百論』『十二門論』)の教学を大成した。俗姓を安(あん)といい、その祖先は安息(あんそく)(パルティアParthia。イラン人の国)の出身で、胡吉蔵(このきちぞう)ともいわれる。金陵(南京(ナンキン))の生まれ。父の道諒(どうりょう)に連れられて興皇寺法朗(こうこうじほうろう)に師事し、7歳(おそらくは11歳)のとき出家し、秀才の誉れ高く、21歳にして具足戒(ぐそくかい)を受け、名声がいっそう高まり、陳の桂陽(けいよう)王に崇敬された。隋の天下統一(589)後7、8年間、会稽(かいけい)(浙江(せっこう)省)の嘉祥寺(かじょうじ)に住して教えを広めたので嘉祥大師と称される。その後、晋王広(しんのうこう)(後の煬帝(ようだい))に招かれて揚州(江蘇(こうそ)省)の慧日(えにち)道場に移り『三論玄義』などを著した。しかるのち、長安(陝西(せんせい)省西安市)に招かれ、隋の斉王(せいおうかん)の開いた討論会の論主となり、三国一の論師と自称する僧粲(そうさん)を論破して王の帰依(きえ)を受けた。唐代になると武皇に重んぜられ、十大徳の一人に選ばれた。三論のみならず『般若経』『華厳(けごん)経』『法華(ほけ)経』『涅槃(ねはん)経』『維摩(ゆいま)経』『金光明(こんこうみょう)経』『弥勒(みろく)経』などについて注釈書を著し、26部が現存、いずれも当時の諸学説を博引旁証(ぼうしょう)した貴重な文献である。[丸山孝雄]
『平井俊榮著『中国般若思想史研究――吉蔵と三論学派』(1976・春秋社) ▽丸山孝雄著『法華教学研究序説――吉蔵における受容と展開』(1978・平楽寺書店)』

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世界大百科事典内の吉蔵の言及

【現世利益】より

…経典に説く現世利益は信ずることを前提とし,正宗分の教説を人々に伝える方便として付属的に説かれているのである。嘉祥(かじよう)大師吉蔵はその著《法華義疏》のなかで観音の現世利益をいただく条件として(1)一心に心から祈ること,(2)利益を与えるかどうかの決定は仏の側にあること,(3)観音との結縁(けちえん)の厚薄によること,(4)悪行を悔い善心に立ち返る心のない定業(じようごう)の者は救われないことをあげている。密教では現世祈禱の種々の修法を行う。…

【三論玄義】より

…中国,陳から唐初に活躍した学僧,吉蔵の著。三論とは2~3世紀ごろのインドの竜樹(ナーガールジュナ)が書いた《中論》と《十二門論》およびその弟子の提婆(だいば)の著《百論》の三つを指し,クマーラジーバの中国訳によって,これらは《般若経》の説く空観の精髄を示すとされ,〈三論宗〉なる宗派が成立する根拠となるのだが,《三論玄義》はその教科書であると同時に,空観を最も簡明に要約し解説した仏教入門書でもある。…

【三論宗】より

…クマーラジーバ(鳩摩羅什)晩年の訳になる竜樹(ナーガールジュナ)の《中論》《十二門論》および提婆(だいば)の《百論》の三論を主として研究・講義し,またその哲学にもとづいて禅観を実践する学僧たちの学統である。クマーラジーバ没後,辺境地域に流散していた学統が南朝後半期に摂山棲霞寺を中心に再統合され発展せしめられ,つづいて隋の嘉祥大師吉蔵によって南北両系統の三論学の伝統が集大成された。吉蔵は,当時妍を競っていた諸学派の中にあって,〈破邪顕正〉(有無いずれにも滞(とどこお)ることのない三論の玄義)こそが仏教の根本真理であることを確立した。…

【中道】より

…また,いっさいの法(存在)は世俗においては無ではなく有であり,勝義においては有ではなく無であるということが中道である,とも中観派は説いている。中国仏教においても中道の分類は多岐を極め,三論宗の吉蔵は,空にも有にもとらわれない無得正観(むとくしようかん)に住することを中道であるとし,また世俗の存在を実法は滅するが仮名は存続するので不常不断と見る〈俗諦中道〉,究極の立場から見れば不常でも不断でもなく空(無自性)なのだとする〈真諦中道〉,俗の立場にも究極の立場にもとらわれない〈二諦合明中道〉の3種を説いた。天台宗の智顗(ちぎ)は《中論》に基づいて空(存在には自性,実体はない),仮(ただし空も仮に説かれたことである),中(空にも仮にもとらわれない立場)の〈三諦円融〉を主張し,すべての存在に中道という実相が備わっているという〈一色一香無非中道〉を説いた。…

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