勤方帳(読み)つとめかたちょう

世界大百科事典 第2版の解説

つとめかたちょう【勤方帳】

江戸幕府代官所,大名預所ごとに代官の勤務考課のため毎年作成し,将軍老中・勘定所の検閲を受ける帳面。1733年(享保18)創始。年貢皆済後その年の高・取米永,定免(じようめん)・検見(けみ)の別,諸運上・小物成・返納物類も前年増減を記し,田畑荒地起返(おこしかえし)・民家損失普請入用・夫食種貸(ぶじきたねがし)・公事出入(くじでいり)などを詳細に記す。あらかじめ勤方明細帳を提出し,35年から代官所は8ヵ条の別紙を添えた。

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精選版 日本国語大辞典の解説

つとめかた‐ちょう ‥チャウ【勤方帳】

〘名〙
① 江戸時代、幕府の郡代、代官が、その職務に関する一年間の取り扱い事項を列挙して、年々、勘定奉行所に提出した報告書。〔地方凡例録(1794)〕
② 江戸時代、商人が幕府や諸大名に金、穀類その他の物品を融通する時、その明細を記入した帳簿。主として、金、穀類の出納利益・損失などについて明記されていた。

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世界大百科事典内の勤方帳の言及

【御前帳】より

…貴人の手元に掌握された重要帳簿。貴人の性格,帳簿の種類は多様で,例えば江戸時代には,幕領関係の勤方(つとめかた)帳村鑑(むらかがみ)大概帳や幕政関係の郷帳などが,将軍に上納されその座右に備用されるという意味ですべて御前帳と呼ばれた。また戦国大名後北条氏の場合は当主決裁の所領役帳を指し,さらに御前帳の用例は中世史料にまでさかのぼる。…

※「勤方帳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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