卵胞ホルモン外用剤(読み)ランポウホルモンエストラジオールガイヨウザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「卵胞ホルモン外用剤」の解説

卵胞ホルモン(エストラジオール)外用剤

製品名
《エストラジオール製剤》
エストラーナ(久光製薬
ディビゲル(ポーラファルマ、持田製薬
ル・エストロジェル(資生堂、富士製薬工業)
《エストラジオール・酢酸ノルエチステロン製剤》
メノエイド(あすか製薬、武田薬品工業)

 長時間にわたって卵胞ホルモンを皮膚から吸収させる貼付剤や外用ゲルです。更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状顔面紅潮こうちょう発汗など泌尿生殖器の萎縮いしゅくの治療に用いられます。


 エストラーナは、閉経後の骨粗鬆症こつそしょうしょう性腺機能低下症、性腺摘出・原発性卵巣不全による低エストロゲン症の治療にも用いられます。


①過敏症状(皮膚炎、発疹ほっしん、かゆみなど)、アナフィラキシー、静脈血栓塞栓症、血栓性静脈炎が現れることがあります。このような症状が現れたら服用を中止し、すぐ医師に報告してください。


接触皮膚炎、不正性器出血、乳房の緊満感、下腹部痛、腰痛、腟炎、頭痛、ねむけ、しびれ、動悸どうき、血圧上昇、むくみ、貧血、白血球減少、肝機能障害などが現れることがあります。このような症状が現れたときは、医師に相談してください。


①貼付剤や外用ゲルです。貼付剤では下腹部か臀部でんぶ・背部など、薬によって部位、貼りかえる間隔などがちがいます。医師・薬剤師の指示を守って、正しく使用してください。


 また、接触皮膚炎やかぶれを防ぐため、毎回、貼る位置を変えてください。


②エストロゲン依存性のガン(乳ガン・子宮内膜ガン)のある人、またはその疑いのある人、重篤な肝障害のある人、診断の確定していない異常性器出血のある人、動脈性の血栓塞栓けっせんそくせん疾患(脳卒中など)、血栓性静脈炎・肺塞栓症をおこしたことのある人、以前にこの薬で過敏症をおこしたことのある人、妊婦あるいは現在妊娠している可能性のある人、ポルフィリン症で急性発作をおこしたことのある人には使用できません。


 また、これまでに子宮筋腫のある人、子宮内膜症の人、術前または長期臥床状態の人、全身性エリテマトーデスの人などには使用できないことがあります。


 このような人は、あらかじめ医師に報告してください。


③この薬を使用中に、ほかの薬を使用する必要が生じたときには、前もって必ず医師に相談してください。


 エストラジオール・酢酸ノルエチステロン製剤は、乳房、創傷面または湿疹、皮膚炎部位などへの使用は避けてください。


④使用前に、既往歴、家族素因などの問診、乳房検診、婦人科検診を行い、使用後も定期的に検診を受けてください。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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