合理化カルテル(読み)ごうりかカルテル

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

合理化カルテル
ごうりかカルテル

独占禁止法の 1953年の改正によって独占禁止法の適用除外として認められることになったカルテル一種。技術の向上,品質の改善,原価の引下げ,能率の増進,その他企業合理化を遂行するために,特に必要がある場合において,公正取引委員会認可を受けて行う技術または生産品種の制限,原材料または製品の保管もしくは運送施設の利用,副産物または廃物の利用,購入にかかわる共同行為である。公正取引委員会は合理化カルテルが,需要者の利益を害するおそれがなく,一般消費者および,関連事業者の利益を不当に害するおそれがなく,不当に差別的ではなく,加入脱退を不当に制限していない場合には,これを認めることができる。また合理化カルテルとして行われる生産品種の制限が,専門化協定を内容とする場合において,特定の品種の生産を不当に特定の事業者に集中するものでないことが必要とされている (独占禁止法 24条の4) 。カルテルは日本の独占禁止法においては,不当な取引制限として原則的に禁止されており,独占禁止法自体が容認するカルテルは,合理化カルテル,不況カルテル (24条の3) の2種類である (2条6項,3条) 。

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デジタル大辞泉の解説

ごうりか‐カルテル〔ガフリクワ‐〕【合理化カルテル】

同一業種の各企業が合理化のために協定を結ぶ連合形態。日本ではかつて、独占禁止法規定によって企業の合理化のために特に必要がある場合に、公正取引委員会の認可を受けて結ぶことができたが、平成11年(1999)廃止された。

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百科事典マイペディアの解説

合理化カルテル【ごうりかカルテル】

業界が不況などで業績不振に陥り,合理化を必要とする場合,独占禁止法の例外規定に基づき公正取引委員会の認可によって認められるカルテル一定要件の下で技術・生産品種の制限,保管・運送施設・副産物の利用などを内容とする。不況カルテルの後,さらに体質改善を要する弱体企業の多いときに結成されることが多い。

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精選版 日本国語大辞典の解説

ごうりか‐カルテル ガフリクヮ‥【合理化カルテル】

〘名〙 (カルテルはKartel) 同業種の企業が、技術向上、品質改善、原価引下げなど、生産販売上の合理化のために結ぶ企業間協定。昭和二八年(一九五三)に改正された独占禁止法で、品種または生産方式の制限、品種または生産方式別の数量制限、利潤プールなどが、公正取引委員会の認可を条件に認められている。

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世界大百科事典内の合理化カルテルの言及

【カルテル】より

…違法カルテルに対する課徴金の制度が設けられるなど近年カルテル規制は強化される傾向にあるが,他方では特定の政策目的からカルテルを容認する政策も行われている。不況カルテル,輸出入カルテル,合理化カルテルをはじめ,特定の産業において容認されているカルテルなど,いわゆる独占禁止法の適用除外カルテルがこれである。さらに産業所管官庁によるいわゆる行政指導によって生産・設備等の調整がしばしば行われている点は,カルテル規制との関連で注目すべき点である。…

※「合理化カルテル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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