吉村石(読み)よしむらせき(その他表記)yoshimuraite

最新 地学事典 「吉村石」の解説

よしむらせき
吉村石

yoshimuraite

化学組成鉱物三斜晶系,空間群,格子定数a0.700nm, b1.471, c0.539, α93.5°, β90.2°, γ95.3°,単位格子中1分子含む。肉眼では濃茶褐色,板状鱗片状,(010)の集片双晶。劈開{010}完全,{}・{101}不完全,硬度4.5,比重4.1~4.2。薄片中多色性顕著,X鮮黄,Y橙檻褐,Z赤褐,吸収X<Y≦Z,c∧Z≒0,a∧X≒0,屈折率α1.763, β1.774, γ1.785, 2V(+)=85°~90°,光分散rv顕著。マンガン鉱床から産し,ペグマタイト質岩石に伴う。石英カリ長石・アルカリ角閃石アルカリ輝石共生。岩手県野田玉川鉱山から発見,吉村豊文にちなんで命名

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「吉村石」の意味・わかりやすい解説

吉村石(よしむらせき)
よしむらせき
yoshimuraite

ソロ珪(けい)酸塩鉱物の一つ。板状あるいは雲母(うんも)のような外観をもつ鱗片(りんぺん)状の結晶をなす。現在までのところ日本の変成層状マンガン鉱床のやや粗粒のペグマタイト質鉱石中のみから産し、石英、ばら輝石、カリ長石、エジリン輝石、アルカリ角閃(かくせん)石などに伴う。岩手県九戸(くのへ)郡野田村野田玉川鉱山(閉山)から1961年(昭和36)に渡邊武男(1907―1986)らによって発見され、日本のマンガン鉱床、鉱物の研究に貢献度の高い九州大学名誉教授吉村豊文(とよふみ)(1905―1990)にちなんで命名された。その後、愛知県設楽(したら)町田口鉱山(閉山)、岩手県下閉伊(しもへい)郡田野畑鉱山(閉山)などからも発見されている。

松原 聰]


吉村石(データノート)
よしむらせきでーたのーと

吉村石
 英名    yoshimuraite
 化学式   (Ba,Sr)2Mn2TiO(Si2O7)(P,S,Si)O4(OH)
 少量成分  ―
 結晶系   三斜
 硬度    4.5
 比重    4.2
 色     赤褐~濃褐
 光沢    ガラス~真珠
 条痕    淡褐~黄褐
 劈開    一方向に完全
       (「劈開」の項目を参照)


吉村石(よしむらいし)
よしむらいし

吉村石

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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