名字帯刀(読み)ミョウジタイトウ

デジタル大辞泉 「名字帯刀」の意味・読み・例文・類語

みょうじ‐たいとう〔ミヤウジタイタウ〕【名字帯刀】

名字を名のり、太刀を帯びること。江戸時代武士特権であったが、のち、特に家柄功労によって庶民に対しても許された。

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精選版 日本国語大辞典 「名字帯刀」の意味・読み・例文・類語

みょうじ‐たいとう ミャウジタイタウ【名字帯刀】

〘名〙 江戸時代、名字をとなえ、太刀をさすこと。武士の特権であり、庶民は特に許された場合に限った。
地方凡例録(1794)七「一 由緒百姓之事〈略〉先祖高貴の末葉に無紛とも、民間に落ては苗字帯刀決して不相成
[語誌](1)江戸時代中期以降は、農民も私的な場においては、名字を名乗っており、旅行の際に脇差を持つことも許されていた。
(2)幕府や藩によって公的にも認められていたのは、功労のあった村役人孝行学問に尽くしたもの、医者、大名お抱えの相撲取り等で、その他、多額の御用金を寄付して許された者もあった。また、一代限りと永代の場合があった。

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四字熟語を知る辞典 「名字帯刀」の解説

名字帯刀

江戸時代、名字をとなえ、太刀をさすこと。武士の特権であり、庶民は特に許された場合に限った。

[使用例] 商売巨万の富を積んだので、今度は玄関を構え苗字帯刀を願い[矢田挿雲*江戸から東京へ|1921]

[解説] 「名字」は「苗字」とも書きます。

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