呼返す(読み)ヨビカエス

デジタル大辞泉 「呼返す」の意味・読み・例文・類語

よび‐かえ・す〔‐かへす〕【呼(び)返す】

[動サ五(四)]
呼んで、帰って来させる。呼びもどす。「親元へ―・される」
呼んで、意識をとりもどさせる。
「魂を遠方から―・されたような態度で」〈鴎外灰燼
[類語]戻す返す差し戻す押し戻す押し返す引き戻す呼び戻す

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「呼返す」の意味・読み・例文・類語

よび‐かえ・す‥かへす【呼返・喚返】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
  2. 声をかけたり手紙を出したりして、元の場所へ帰って来させる。引き返させる。呼びもどす。
    1. [初出の実例]「吾が背子をな越しの山の呼子鳥君喚変瀬(よびかへせ)夜の更けぬとに」(出典万葉集(8C後)一〇・一八二二)
  3. 大声で名前を呼んだり、ゆすったりして、失神している人に意識をとりもどさせる。
    1. [初出の実例]「蝉の音に呼帰さるる眩暈(たちくらみ)」(出典:俳諧・へらず口(不角撰)(1694))
  4. 何かをきっかけとして、過去の出来事などを思い出す。
    1. [初出の実例]「おつぎの身体をさう思っては熟々と見る度に、お品の記憶が喚返(ヨビカヘ)されて」(出典:土(1910)〈長塚節〉八)

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