和木(読み)わき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「和木」の意味・わかりやすい解説

和木(町)
わき

山口県東端玖珂(くが)郡の町。1973年(昭和48)町制施行。広島県境を流れる小瀬(おぜ)川の河口南岸を占め、面積(10.58平方キロメートル)は県下最小。国道2号が通じる。近世吉川(きっかわ)氏の岩国(いわくに)領に属し脇(わき)村と称した。早くから製紙業地として知られたが、1956年小瀬川三角州平野(大部分干拓地)に三井石油化学(現、三井化学)コンビナートが成立し、一躍工業地となった。蜂ヶ峯(はちがみね)には住宅団地と総合公園がある。JR山陽本線が通過するが駅はなく、広島県大竹(おおたけ)駅まで2キロメートルであった。2008年(平成20)請願駅として和木駅が新設開業した。人口6034(2020)。

三浦 肇]

『末岡美胤著『和木町誌稿』(1980・和木町)』


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改訂新版 世界大百科事典 「和木」の意味・わかりやすい解説

和木[町] (わき)

山口県東端,玖珂(くが)郡の町。1973年町制。人口6378(2010)。広島県との境をなす小瀬川の河口部に位置し,北を広島県大竹市,西と南を岩国市に囲まれ,東がわずかに瀬戸内海に面する。近世には岩国藩領で,河口部の干潟山野境界,入会権をめぐって,境を接する広島藩領大竹村とはしばしば紛争が生じた。農業と河口部でのノリの生産が主であったが,明治末期に製紙工場ができ,1940年干拓地に陸軍燃料厰,次いで石油精製所が建設された。第2次大戦後,燃料厰跡に三井石油化学が進出し,岩国市,大竹市にはさまれて石油化学,製紙の工業地帯を形成している。JR山陽本線,国道2号線が通じる。
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百科事典マイペディア 「和木」の意味・わかりやすい解説

和木[町]【わき】

山口県玖珂(くが)郡の町。県の東端,岩国市と広島県大竹市にはさまれ,小瀬川に沿う。明治末期に製紙工場ができ,1940年干拓地に陸軍燃料廠(しょう),次いで石油精製所が設けられた。第2次大戦後,燃料廠跡に三井石油化学が進出,石油コンビナート地帯となった。国道2号線が通じる。10.58km2。6378人(2010)。

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世界大百科事典(旧版)内の和木の言及

【香木】より

…香道では静かな品のよい立味のものだけを佐曾羅として用い,茶道では風炉の点前に用いる。赤栴檀(しやくせんだん)や紫藤香(しとうこう)あるいは和木(わぼく)と呼ばれる古材などをも包含する。寸門多羅も音訳で当て字が多い。…

※「和木」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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