玖珂(読み)くが

精選版 日本国語大辞典 「玖珂」の意味・読み・例文・類語

くが【玖珂】

  1. 山口県東端の郡。養老五年(七二一)周防国熊毛郡から分離して成立江戸時代には中心地岩国が吉川氏六万石の城下町として発展
    1. [初出の実例]「周防国玖河郡麻理布浦行之時作歌八首」(出典:万葉集(8C後)一五・三六三〇・題詞)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「玖珂」の意味・わかりやすい解説

玖珂
くが

山口県南東部玖珂郡にあった旧町名(玖珂町(ちょう))。現在は岩国市の南西部に位置する地域。島田川中流の玖珂盆地の東半部を占める。旧玖珂町は1924年(大正13)町制施行。2006年(平成18)岩国市と合併した。古代の玖珂郡家の置かれたところで、『和名抄(わみょうしょう)』の玖珂郷野口郷の地。中世には京都長講堂領の玖珂荘(しょう)で、近世玖珂本郷と称し、萩(はぎ)藩岩国領であった。東西山陽道が通じ、玖珂市(いち)は宿駅市場町として栄え、野口の東には欽明寺峠(きんめいじだお)の難路があった。現在はJR岩徳(がんとく)線が通り、山陽自動車道、国道2号が走る。山陽自動車道玖珂インターチェンジの近くに瀬田工業団地がある。玖珂盆地を一望できる鞍掛(くらかけ)山は中世の古城跡で、家族向きのハイキングコース。

三浦 肇]

『『玖珂町誌』(1972・玖珂町)』

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百科事典マイペディア 「玖珂」の意味・わかりやすい解説

玖珂[町]【くが】

山口県東部,玖珂郡の旧町。主集落は島田川中流の玖珂盆地にあり,古くは玖珂郡家の所在地,近世は岩国藩の市場町,山陽道宿場町として栄えた。岩徳線,山陽自動車道が通じる。良質米の産地。周南市や岩国市への通勤者も多い。2006年3月玖珂郡由宇町,周東町,町,美川町,美和町,本郷村岩国市へ編入。23.20km2。1万1164人(2003)。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「玖珂」の意味・わかりやすい解説

玖珂
くが

山口県東部,岩国市南部の旧町域。玖珂盆地の東部にある。 1924年町制施行。 2006年岩国市,由宇町,本郷村,周東町,町,美川町,美和町の1市5町1村と合体して岩国市となった。島田川の扇状地にあり,岩国藩の市場町,山陽道の宿場町として発展。低地では米作が行なわれ,条里制の遺構もみられる。山地は木材が多く,特に坑木に利用し,その集散地でもある。北部にマツタケ産地の連華山,南部に玖珂温泉がある。岩国市街地,周南市徳山への通勤者も増加して,住宅地化が進行している。

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改訂新版 世界大百科事典 「玖珂」の意味・わかりやすい解説

玖珂 (くが)

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