日本大百科全書(ニッポニカ) 「和知」の意味・わかりやすい解説
和知
わち
京都府中央部、船井郡(ふないぐん)にあった旧町名(和知町(ちょう))。現在は船井郡京丹波町(きょうたんばちょう)の北端を占める一地区。旧和知町は1955年(昭和30)上(かみ)和知、下(しも)和知の2村が合併して町制施行。2005年(平成17)丹波町、瑞穂(みずほ)町と合併し、京丹波町となる。大部分は標高600メートル前後の丹波(たんば)高地で占められ、由良(ゆら)川とその支流の高屋(たかや)川に沿ってわずかに平地が開けている。JR山陰本線、国道27号は由良川に沿って南北に通じる。農林業を主とし、とくに丹波グリ、丹波黒大豆の産地として知られる。由良川には和知ダムがあり、関西電力の水力発電所が設置される。下粟野(しもあわの)の観音(かんのん)堂が国の重要文化財に指定されている。
[織田武雄]
『『和知町誌』全5巻(1988~1995・和知町)』