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和糴 わてき he-di; ho-ti

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

和糴
わてき
he-di; ho-ti

中国で,民間から糧食を政府が買上げる行為。政府が民戸から穀物を買上げることを糴といい,買上げの際,民戸と納得ずくの適正価格で買上げることを和糴といった。和糴は軍の糧秣調達などのために行われ,言葉は古くからあるが,常用されるようになったのは唐の玄宗の開元年間 (713~741) である。

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世界大百科事典 第2版の解説

わてき【和糴 hé dí】

中国の財政用語。民間より穀物を買い上げること。官権による強制を加えないという意味で特に和の字が冠せられる。和糴が盛んになるのは辺境や京師の軍備が強化され傭兵制が用いられた唐の半ば以降である。軍需が増大すると物資の調達補給地も拡大するが,大量の穀物を遠路輸送するのは不便である。そこで金銀絹帛など価値高く重量軽きもの,いわゆる軽貨を消費地に輸送し,これを資金として消費地で和糴が行われるようになった。宋代になると専売制が発達して和糴はますます盛んになり,種々の形式に分化し,代価の支払いに手形が用いられている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

和糴
わてき

中国で政府による穀物の買上げのこと。こうした買上げは物価調節や救済のため、漢代以来随時行われていた。しかし唐の両税法以後、発達した貨幣経済と商人勢力を利用して、国の財政を弾力的に運用するようになると、軍隊や官僚の消費する穀物の補給を、租税だけでなく買上げで賄うようになり、宋(そう)代では和糴が発達し分化を遂げた。和とは公平とか相対(あいたい)を意味し、本来、民間の合意する値段で現金で買い上げることである。この種の和糴は江南から北送する官米の買上げに用いられた。やがて北辺では商人の便宜を図って証券や手形、物品による支払いも行われ、南宋では租税の補充にも使われた。こうした買上げ=市糴(してき)は明(みん)・清(しん)では塩法(えんぽう)と結び付いた。[斯波義信]
『斯波義信著『宋代市糴制度の沿革』(『青山博士古稀記念宋代史論叢』所収・1974・省心書房)』

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世界大百科事典内の和糴の言及

【宋】より

…そのうえ江南地域では,五代の遺制である身丁銭米,沿納とか雑変とかよばれる付加税があった。また政府が強制的に米を買い上げる和糴(わてき),春に銭や塩を貸しつけて,絹で返済させる和買絹なども,後には代価を支給しなくなって付加税に等しくなった。北宋中期以後,財政が苦しくなると付加税はいっそう重くなり,南宋では経制銭,総制銭などの新税がつぎつぎにつくられ,朱熹(しゆき)(子)が指摘するように,〈古(いにしえ)の刻剝の法は,本朝(宋)にみな備わっていた〉のである。…

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