改訂新版 世界大百科事典 「和糴」の意味・わかりやすい解説
和糴 (わてき)
hé dí
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
中国で政府による穀物の買上げのこと。こうした買上げは物価調節や救済のため、漢代以来随時行われていた。しかし唐の両税法以後、発達した貨幣経済と商人勢力を利用して、国の財政を弾力的に運用するようになると、軍隊や官僚の消費する穀物の補給を、租税だけでなく買上げで賄うようになり、宋(そう)代では和糴が発達し分化を遂げた。和とは公平とか相対(あいたい)を意味し、本来、民間の合意する値段で現金で買い上げることである。この種の和糴は江南から北送する官米の買上げに用いられた。やがて北辺では商人の便宜を図って証券や手形、物品による支払いも行われ、南宋では租税の補充にも使われた。こうした買上げ=市糴(してき)は明(みん)・清(しん)では塩法(えんぽう)と結び付いた。
[斯波義信]
『斯波義信著『宋代市糴制度の沿革』(『青山博士古稀記念宋代史論叢』所収・1974・省心書房)』
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…そのうえ江南地域では,五代の遺制である身丁銭米,沿納とか雑変とかよばれる付加税があった。また政府が強制的に米を買い上げる和糴(わてき),春に銭や塩を貸しつけて,絹で返済させる和買絹なども,後には代価を支給しなくなって付加税に等しくなった。北宋中期以後,財政が苦しくなると付加税はいっそう重くなり,南宋では経制銭,総制銭などの新税がつぎつぎにつくられ,朱熹(しゆき)(子)が指摘するように,〈古(いにしえ)の刻剝の法は,本朝(宋)にみな備わっていた〉のである。…
※「和糴」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新