デジタル大辞泉
「唄師」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ばい‐し【唄師・唄士】
- 〘 名詞 〙 仏語。大法会で、四箇の法要の一つである梵唄の任に当たり、如来唄(にょらいばい)などを歌詠する僧の称。
- [初出の実例]「次定者沙彌二口。従二東西橋一登二舞台一礼仏。〈略〉次打二金鼓一、唄師発音」(出典:法成寺金堂供養記(1022))
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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唄師 (ばいし)
仏教儀式で唱えられる声明曲(しようみようきよく)《唄(ばい)》を独唱する役の僧侶。仏教儀式には,顕教系と密教系があるが,顕教では四箇法要(しかほうよう)として《唄》《散花》《梵音(ぼんのん)》《錫杖(しやくじよう)》の4曲を,密教では二箇法要として《唄》《散花》を唱える。原則的には《唄》のみが独唱曲で,比較的老齢の僧によって低い声で唱えられるのが特徴とされる。歌詞は法要の性格によって数通りがあり,演出上から両唄師と称して2人で斉唱することもある。
執筆者:高橋 美都
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の唄師の言及
【如来唄】より
…その場合,1種は字音を長く引き伸ばしながら[ユリ]などのフシ(節)を重ねていく曲節であり,1種は比較的簡単な曲節で短く唱える。前者は,法要の初めに身心を静める意味で唱えるもので,[職衆](しきしゆう)中の上席者である[唄師]が荘重に独唱する。後者は[導師]が《[三礼文](さんらいもん)》に引き続いて唱えることが多く,職衆が斉唱で呼応する宗派もある。…
【唄】より
…〈唄匿(ばいのく∥ばいとく)〉の略。法要の初めに身心を静める意味で唱える曲で,[職衆](しきしゆう)中の上席者である[唄師]が荘重に独唱する。字音を長く引き伸ばしながら[ユリ]などの節を重ね,ゆったりと進行する曲節である。…
※「唄師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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