四箇法要 (しかほうよう)
仏事法要の構成法の名称。〈しかのほうよう〉とも読む。《唄(ばい)》《散花(さんげ)》《梵音(ぼんのん)》《錫杖(しやくじよう)》の四箇の声明曲(しようみようきよく)を具備した法要をさす。またこの4曲自体をさすこともあり,〈四箇法要付きの舎利講式〉というような言い方も行われる。これらの曲は法要の導入部で唱えられ,身心と道場を清めると同時に法要を荘厳(しようごん)する(飾る)意味を持つ。〈講讃〉〈講式〉などの顕教立(けんぎようだて)の法要が晴れの典礼としてつとめられるときには,四箇法要の形式が取られるが,これに対し,密教立の場合は二箇法要の形式を取る。後者は,《唄》《散花》の2曲を具備するが,2曲とも,四箇法要の場合とは異なる詞章,曲節の曲を用いる。四箇法要形式の法要の古い例に,奈良時代の東大寺における大仏開眼供養がある。
執筆者:横道 万里雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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四箇法要
しかほうよう
仏教儀式の部分名称。唄 (ばい) ,散華 (さんげ) ,梵音 (ぼんのん) ,錫杖 (しゃくじょう) の4種の声明 (しょうみょう) から成る。宗教の制約をこえて,広くいろいろな法会 (ほうえ) に通用する法要部分。おもに講式や論議などを中心とする法会に用いられることが多く,奈良仏教では,講問法要の別名としても使われる。東大寺大仏開眼供養会 (752) が最も古い記録。平安仏教では,真言宗の常楽会 (涅槃会) の四箇法要などが代表的。なお,これと対立するものに二箇法要がある。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の四箇法要の言及
【寺事】より
…以下はその代表的な具体例である。 諸宗派共通で(1)に属するものとしては[四箇法要](しかほうよう)・講経論義(こうきようろんぎ)法要などがあり,(2)に属するものとしては,祈願を目的とする[大般若転読](だいはんにやてんどく)法要・悔過(けか)法要([悔過作法]),仏祖・先人の供養を目的とする[懺法](せんぼう)法要・[講式]法要,修身を目的とする布薩(ふさつ)法要,学識試第を目的とする竪義(りゆうぎ)論義法要([竪義],[論義])などがある。また特定宗派のみで用いられ(1)に属するものに,真言宗の[理趣三昧](りしゆざんまい)法要・大曼陀羅供(だいまんだらく)法要,天台宗の[曼陀羅供]法要,浄土真宗の念讃法要などがあり,(2)に属するものに,祖師供養を目的とする天台宗の[御影供](みえく)法要,浄土宗の御忌(ぎよき)法要,浄土真宗の大師影供(だいしえいぐ)作法など,また願生浄土を目的とする浄土宗の十夜(じゆうや)法要,春迎えを目的とする時宗の別時念仏(べつじねんぶつ)法要などがある。…
【二箇法要】より
…これらの曲は法要の導入部で唱えられ,身心と道場を清めると同時に法要を荘厳(しようごん)する(飾る)意味をもつ。[曼陀羅供](まんだらく),[理趣三昧](りしゆざんまい)などの密教立(みつきようだて)の法要が晴れの典礼として勤められるときには,二箇法要の形式がとられるが,これに対し,顕教立(けんぎようだて)の場合は[四箇法要]の形式をとる。後者は,《唄》《散花》《梵音(ぼんのん)》《[錫杖](しやくじよう)》の4曲を具備するが,初めの2曲も二箇法要の場合とは異なる詞章,曲節の曲を用いる。…
【梵音】より
…声明曲(しようみようきよく)の曲名。《[唄](ばい)》《[散花](さんげ)》《[錫杖](しやくじよう)》とともに[四箇法要](しかほうよう)を構成し,顕教立(けんぎようだて)の法要に用いられる。詞章は,妙花を散らして仏法僧に供養する意で,〈十方所有勝妙花〉で始まる七言4句を1段とし,2段から成る。…
※「四箇法要」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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