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四つ仮名 よつがな

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

四つ仮名
よつがな

ジ,ヂ,ズ,ヅの仮名,およびそれによって表わされる音をいう。この4つの音は,京都方言では室町時代中期頃までは区別があったが,末期頃からジとヂ,ズとヅの合流変化が起り,現在の共通語では,それぞれ音韻としては1つで,一部分正書法上の書き分けがあるのみとなっている。これを「二つ仮名」ということがある。しかし,高知方言や大分をはじめとする九州の諸方言など,いまなお老人層において区別の保たれているところもある。また,大分県にはこのうちの3つを区別する「三つ仮名」の方言がある。東北方言の多くは,これらの区別を失って「一つ仮名」になっている。

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デジタル大辞泉の解説

よつ‐がな【四つ仮名】

「じ」「ず」「ぢ」「づ」の四つの仮名、およびこの仮名で表される音。古くは、「じ」「ず」は摩擦音の[ʒi][zu]、「ぢ」「づ」は破裂音の[di][du]で、「じ」「ず」「ぢ」「づ」はそれぞれ異なる音で発音され区別されていた。それが室町末期になると、「ぢ」「づ」が破擦音の[dʒi][dzu]となったため、次第に「じ」「ず」との混乱が起こるようになり、17世紀末頃までには、中央語でも「じ」と「ぢ」、「ず」と「づ」の区別がなくなり、現代と同様となった。発音の区別の消失とともに、仮名遣いの上での問題となった。

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百科事典マイペディアの解説

四つ仮名【よつがな】

〈じ・ぢ・ず・づ〉の四つの仮名。これらの仮名は元来別個の音韻を表していたが,室町末期ごろから,じ[zi]・ぢ[dzi],ず[zu]・づ[dzu]の間に混同を生じて,京都では17世紀末ごろ一般にはその区別を失っていた。

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大辞林 第三版の解説

よつがな【四つ仮名】

「じ」「ぢ」「ず」「づ」の四つの仮名、および、その仮名で表される音をいう語。古くは、「じ」と「ぢ」、「ず」と「づ」は、それぞれ異なる音(「じ」「ず」は摩擦音の [ʒi][zu]、「ぢ」「づ」は破裂音の [di][du])で発音されたが、室町末期になると「ぢ」「づ」が破擦音化して [dʒi][dzu] となり、以後「じ」「ず」との混乱がみられるようになり、一七世紀末には現代と同じようになった。このために、「じ」と「ぢ」、「ず」と「づ」の間には、それぞれ仮名遣いの上でも、その使い方が大きな問題になった。 → 蜆縮凉鼓集けんしゆくりようこしゆう

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

四つ仮名
よつがな

「じ」「ぢ」「ず」「づ」の仮名、およびそれらによって表される音韻をいう。「四つ仮名」の名称は1727年(享保12)刊の『音曲玉淵(ぎょくえん)集』にみえるのが古い。この四つの仮名の表す音韻はもと区別があったが、室町時代末期になると、「じ」「ぢ」は[i][di]、「ず」「づ」は[zu][dzu]となって、それぞれが混同されるようになり、江戸の元禄(げんろく)(1688~1704)ごろにはほぼ現代と同じようになった。それとともに仮名づかいを誤ることも多くなり、この四つの仮名の仮名づかいを説いた『蜆縮凉鼓(けんしゅくりょうこ)集』(1695)のような書も出されるようになった。[坂梨隆三]

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世界大百科事典内の四つ仮名の言及

【上方語】より

…近世前期の上方語は寛文年間(1661‐73)を境に2期に区分され,前期がまだ中世的特徴を残しているのに対して後期の元禄年間(1688‐1704)には近世語的特徴が明確になるとされている。その特徴は,ジとヂ,ズとヅの〈四つ仮名〉の混同が顕著になり,また動詞などの二段活用の一段化,敬語法の多様化などがあげられる。語彙も,元禄文化を担った町人層の生活から生まれた新しいことばが急増し,遊里語などの特別なことばも形成される。…

※「四つ仮名」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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