国家戦略室(読み)コッカセンリャクシツ

デジタル大辞泉 「国家戦略室」の意味・読み・例文・類語

こっかせんりゃく‐しつ〔コクカセンリヤク‐〕【国家戦略室】

民主党政権が、官邸主導の政策決定を実現するために内閣官房に設置した組織内閣総理大臣直属の組織として、経済運営や税財政などの基本方針を策定した。→国家戦略会議
[補説]当初内閣法を改正し、法的根拠を備えた国家戦略局として設置する予定だったが、法改正が行われず、平成21年(2009)に内閣総理大臣決定により国家戦略室として発足。平成24年(2012)12月、自民党公明党連立政権の発足に伴い廃止された。

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百科事典マイペディア 「国家戦略室」の意味・わかりやすい解説

国家戦略室【こっかせんりゃくしつ】

2009年9月に発足した鳩山由紀夫内閣で,首相官邸の直属の組織として設置された,経済対策,財政運営および租税対策などの基本方針を立案,調整する組織。将来的には内閣官房に国家戦略局として設置される予定で,その暫定先行組織であるが,国務大臣として国家戦略担当が置かれている。小泉純一郎内閣の自公連立政権で設置された,経済財政諮問会議に相当する重要組織で,行政刷新会議とともに脱官僚を目指す鳩山由紀夫政権の政治主導両輪とした。2010年6月に成立した菅直人内閣,2011年8月に成立した野田佳彦内閣でも引き継がれ,TPP問題,エネルギー環境問題などの重要案件について基本戦略の検討を担っている。

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