デジタル大辞泉
「国家連合」の意味・読み・例文・類語
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こっか‐れんごうコクカレンガフ【国家連合】
- 〘 名詞 〙 二国以上の国家が条約に基づいて平等な結合関係を構成するもので、国際法上の主体は各国にあり、中央組織と各国がそれぞれ限定された範囲内で主権を行使する。一八一五~六六年のドイツ連邦がその例。
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国家連合
こっかれんごう
confederation of states
複数の国家が条約 (連合条約) に基づいて,本来はそれぞれの国家に属する事項を共同して処理するために共通の機関を設置し,その機関に一定の権限をゆだねる並列的な国家結合をいう。物上連合や連邦 (→連邦制 ) とは異なり,新しく単一の国家を形成するものではなく,各構成国は独立した主権国家として国際法上の主体性を保持している。国家連合において共同に処理される事項の内容は個々の場合により異なるが,一定範囲の外交関係を処理する権限を共通の機関にゆだねた場合でも,そのほかの外交関係に関しては個々の構成国が独自に処理するのが通例である。国家連合の実例としては,アメリカ合衆国形成前の 1781~87年のアメリカ諸邦間の連合,北ドイツ連邦形成以前の 1815~66年のドイツ連合,1815~48年のスイス連合などがある。 1991年に成立したソビエト連邦の独立国家共同体 CISも国家連合の一種である。
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国家連合【こっかれんごう】
複数の国家が条約によって結合し,ある範囲の国家機能(主権,特に外交権)を共同で行使する組織体。この結果,国家連合とその構成国家との間に国家機能が分裂し,両者とも不完全な国際法上の主体(半主権国)となる。かつての米国(1781年―1789年),ドイツ(1815年―1866年)などがそれに当たる。→連邦国家
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世界大百科事典(旧版)内の国家連合の言及
【国家】より
…したがって,実際には[コモンウェルス]のように,どのタイプにも該当しない独特な国家結合もありうる。通常,国家結合として示されるのは,同君連合,国家連合,[連邦制],[保護国・被保護国],[宗主国・従属国]である。同君連合は君主国について認められ,複数国家が偶然に同一人物を君主とする身上連合personal union(例,1714‐1837年のイギリスとハノーバー朝)と,複数国家が合意して同一人物を君主とする物上連合real union(例,1814‐1905年のスウェーデンとノルウェー)とに細分される。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」