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国際法 こくさいほう international law

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

国際法
こくさいほう
international law

主として国家間の関係を規律する法のことで,国際私法と区別するために「国際公法」ともいう。具体的には管轄権など国の権利,義務を主たる内容とするが,国際関係の緊密化と人権保護要求の高まりのもとで国際法の規律範囲も拡大し,現在ではさまざまな個人の権利・義務も国際的な規律に服してきている。

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デジタル大辞泉の解説

こくさい‐ほう〔‐ハフ〕【国際法】

国家間の合意に基づいて、国家間の関係を規律する法。条約と国際慣習法からなり、平時国際法戦時国際法とに分けられる。国際公法。→国内法

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百科事典マイペディアの解説

国際法【こくさいほう】

国際社会の諸関係を規律する法。国際私法に対するものとして国際公法ともいわれるが,現在は国際法の呼称が適切とされる。歴史的には近代ヨーロッパ主権国家の諸関係を規律する法(ヨーロッパ公法)として発達し,19―20世紀に至って世界的なものとなった。
→関連項目外交的保護国際政治学国家承認国家連合世界法日朝修好条規ハーグ平和会議

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世界大百科事典 第2版の解説

こくさいほう【国際法 international law】

国際社会に適用される法。おもに国と国の間の関係を規律するが,最近は,国際機構や個人についても,限られた範囲において規律を及ぼすようになってきた。もっとも,注意しなければならないことは,国家間の関係および国家の対外関係を規律する法は国際法のみであるが,国際機構や個人を規律する法は,国際法に限られないということである。とりわけ,個人については,今日においても,第一義的には各国の国内法が規律するのであって,国際法が個人に規律を及ぼすのは,例外的な場合においてのみである。

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大辞林 第三版の解説

こくさいほう【国際法】

国家間の合意に基づいて成立し、主に国家間の関係を規律する法。条約と国際慣習法からなる。 → 国内法

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

国際法
こくさいほう
international lawlaw of nations

国際公法ともいう。明治期までは万国公法ともよばれた。国家間の法あるいは国際社会の法である。

歴史

古代のメソポタミア、エジプト、ギリシア、インド、中国などにも国際法に類似した規範が部分的に行われていたといわれるが、しかしそれらは現在の国際法と歴史的なつながりをもっているわけではない。国際法が法体系として構築されるためには、各国の領域に排他的統治権が確立され、外の権力すなわちローマ法王や神聖ローマ皇帝の干渉に対して独立した、いわゆる「主権国家」の並存というヨーロッパ国家系の成立が必要であった。1648年のウェストファリア会議は、このような国家系の成立を条約上で確認したものであり、国際法がヨーロッパ社会に成立する状況を告知するものであった。16世紀から18世紀に至る時期は「国際法学の英雄時代」といわれ、グロティウスに代表される多くの優れた理論家が輩出し、国際法の体系化に寄与した。もっとも、当時の国際法はヨーロッパのキリスト教国の範囲に妥当した「ヨーロッパ公法」であったが、18世紀末から19世紀にかけてアメリカ大陸の諸国が独立して国際法団体に入り、さらに19世紀中ごろ以後、トルコや中国、日本さらにリベリアなど一部の近東・アジア・アフリカ諸国も、不平等条約を負いながらも、国際法の妥当する国際社会の一員となった。現在では、社会主義諸国、植民地から独立した新興諸国も加わり、国際法は普遍的な国際社会の法となっている。[石本泰雄]

国内法との差異

しかし、国際法は、法とはいっても国内法とはさまざまの点で構造的な差異をもつことは否定できない。第一に、国際社会には、国家のなかの議会に相当するような統一的な立法機関は存在していない。そのため、国際法の存在形態(法源)も、国内法とは異なり、すべての国家を拘束する国際法に関しては、それは慣習国際法の形態でしか存在しない。これに対し、条約は合意の当事国だけにしか拘束力は及ばない。その結果、国際社会全体の利益を目ざす法の定立は、きわめて困難であるか、またはかなりの時間を要することになる。
 第二に、国際社会には、法の適用のための裁判機関が欠けている。もっとも、現在では国際連合の主要な司法機関として国際司法裁判所が設けられており、かつ、この裁判所はあらゆる国家間の紛争解決のために開放されている。しかし、それは、国内の裁判所とは異なり、当事国の合意がなければ裁判をすることはできない。裁判条約や裁判条項であらかじめ合意されているか、または事件を裁判所に付託する際に合意がなされるか、いずれにしても当事国の合意がなければ、裁判所に管轄権はない。その結果、国際法に関係する紛争でも、それがつねに裁判所の判断に服するとは限らないことになり、当事国の間に事実の有無や法の解釈について果てしのない水掛け論が繰り返されたり、そうでなければ力づくで一方の主張が通されたりするおそれがある。
 第三に、国際社会には法の執行機関が欠けている。国家の場合には、警察や軍隊があって、犯罪を防止し秩序を維持し、裁判所の判決も実効的に執行することができる。それに反して国際社会には、統一的な権力的機関は存在せず、国際法を実効的に執行する制度が欠けている。もちろん、侵略戦争に対して国際連合が防止措置や強制措置をとる制度はあるが、それもその実効性については保証がない。のみならず、侵略戦争に対する制裁は、かならずしも国際法一般の違反に対する制裁であるとはいえない。[石本泰雄]

必要性

国際法には、このような脆弱(ぜいじゃく)性が内包されているため、ときとして国際法は法としての性質をもたないと評されることがある。しかし、それにもかかわらず、国際社会に国際法という社会規範が存在し、それが法として観念されてきたことは疑問の余地のない経験的事実である。国際法は国内法の発達よりは遅れて成立し、国内法、とくに私法の論理や概念を転用しつつ構成されてきた。私法が、すべての人の法的主体性、すべての財貨に対する私的所有権、合意すなわち契約の拘束性をそれぞれ承認することを基本的原理とするのと照応して、国際法は、すべての国家の法的主体性、すべての国民および領域に対する国家の統治権、合意すなわち条約の拘束性をそれぞれ承認することを基本的原理としている。国内法の類推を基礎に国際法の規範内容が体系化されていることが、国際法を国内法と同じく法として観念させてきた要因とみてよい。
 19世紀に入り、産業革命を経て、国民経済間の商品取引、資本輸出が増大し、交通・通信手段も発達するにつれて、国際法の必要性を規定する国際相互依存関係は緊密化の一途をたどった。もっとも基本的な条約としての通商航海条約をはじめ、領事関係、犯罪人引渡し、郵便、電信、鉄道、著作権、工業所有権などを規制する無数の条約が締結され、国際法の内容を豊富にしてきた。このような国際法の展開過程はそれ自体とどまるところを知らない。とりわけ最近の科学技術の発達は国際法の規制対象をいっそう拡大し複雑化している。こうして現在われわれの生活関係の多くが、国内法によってのみならず、条約によっても規制されるに至っている。[石本泰雄]

国際法と戦争

国際相互依存関係は、国際法の成立の基礎条件ではあったが、同時に国家間の対立関係は、国際法における戦争の法的地位に反映せざるをえなかった。すなわち、第一次世界大戦以前の国際法にあっては、戦争に際して適用される個別的な規則、たとえば砲撃、傷病兵の取扱い、捕虜、占領などのような規則は確立していたが、戦争そのものを実行する国家の行為については、まったく放任し、法的規制の対象としなかった。いわば戦争は、国際社会における決闘として認められ、いずれの国家の大義を認めるかを決する最後の手段とされてきた。しかし、第一次世界大戦後は、このような戦争の地位を否定し、侵略戦争すなわち攻撃戦争を違法化する一般的な条約が結ばれてきた。国際連盟規約、不戦条約、国際連合憲章はその代表的な例である。今日では侵略戦争の違法性は、世界のすべての国によって法的に確信されているといってよい。このような戦争の違法化現象は、古典的国際法から現代国際法への転換の軸をなしていると思われる。これを軸として、紛争の平和的解決や集団安全保障の制度化、さらに一般的平和機構(とくに国連)の設立がもたらされたのである。[石本泰雄]

課題

しかし、現代国際法への転換は、かならずしも戦争の法的地位の変化だけに尽きるのではない。かつて国際法は、相互に平等で主権的な国家を法の主体としていた。このような国家は全地球からみれば面積にしろ人口にしろ一小部分にすぎず、他の大部分の地域は植民地として国際法の客体の地位に置かれていた。しかし第二次世界大戦後、これらの地域の住民の自覚と闘争によって、政治的独立が次々と獲得され、人民の自決権は国際法のうえでも不動の原理として確認されるに至った。そこから出発して、従来先進国の軍事的・経済的な力によって形成されてきた旧秩序にかわって、新国際経済秩序の樹立が現実的日程に上り、国際法は内容的にも変容の時期を迎えている。国際法は、将来にわたって侵略戦争を否定するのみならず、過去にさかのぼって力によって形成された不平等秩序を再編し復原することを課題として担っているのである。[石本泰雄]
『田畑茂二郎著『国際法』新版(『法律学全集55』所収・1973・有斐閣) ▽横田喜三郎著『国際法』新版(『法律学全集56』所収・1972・有斐閣) ▽田岡良一著『国際法』新版(『法律学全集57』所収・1973・有斐閣) ▽高野雄一著『新版国際法概論』上下(1969、72・弘文堂) ▽田畑茂二郎著『国際法講義』上下(1980・有信堂高文社) ▽小田滋・石本泰雄・寺沢一編『現代国際法』(1971・有斐閣)』

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