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国旗差別 こっきさべつflag discrimination

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

国旗差別
こっきさべつ
flag discrimination

自国貨物を自国船へ留保するための政府による規制措置で,自国商船隊の育成保護によって貿易外収支の改善をはかるため,発展途上国や東ヨーロッパ圏諸国などで採用されている海運政策。イギリス・ヨーロッパ海運国では反対が強く,西ドイツ,イタリア,フランス (それぞれ 1960年代前半) ,北欧4国 (67~68) ,英米 (74~75) ,日本,オランダ (77) などでは国旗差別対抗法を制定している。一国政府によるものと2国間の協定によるものとがあり,前者はアジア,アフリカ,南アメリカなどの発展途上国で,後者は東ヨーロッパ,南アメリカ,アラブ諸国にみられる。その方法は,(1) 荷主に対して自国船積みを義務づけたり,優遇措置を講じたりするもの,(2) 船舶運航業者に義務づけるもの,(3) 港に船混みがある場合,バースの優先割当て,港湾料金の差別をするものなど,がある。国旗差別問題の解決は,1974年ジュネーブの国連ヨーロッパ本部で採択された定期船同盟行動憲章が国際条約として正式に発効するのをまって初めて可能となった。 (→海運 )

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世界大百科事典 第2版の解説

こっきさべつ【国旗差別 flag discrimination】

船舶の国籍によって貨物の積取り,港湾サービスの提供,課税および諸料金等の面で差別をすることをいう。海運における極端なナショナリズム典型として現れる国旗差別政策は,重商主義の時代を貫き19世紀前半までの欧米海運を支配した。しかし以後の国際海運市場では,〈自由競争のしくみが各時点における輸送力を最も能率的かつ経済的な方法で荷主の利用に供することを可能にし,同時に技術革新の導入を促す原動力である〉と考えられ,この海運自由の思想が大部分の海運国の政策に反映されてきた。

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