日本大百科全書(ニッポニカ) 「国際地球内部開発計画」の意味・わかりやすい解説
国際地球内部開発計画
こくさいちきゅうないぶかいはつけいかく
International Upper Mantle Project
略称UMP(アンプ)。地球の上部マントルの性質や、それが地殻の発展に及ぼす影響などを解明することを目的として、1962~1970年の期間に実施された国際協同研究事業。国際測地学地球物理学連合内に上部マントル委員会が設けられ、約50か国が参加して各種の観測を行った。この期間中には、海洋底拡大説(1961)、さらに、この拡大説の確立に決定的な役割を果たしたバイン‐マシューズ仮説(1963)が提唱され、1967~1968年にプレートテクトニクスとして総合された。UMPの成果は、1970年代の国際地球内部ダイナミクス計画(略称GDP)に引き継がれていった。
[河野 長]