国際測地学地球物理学連合(読み)こくさいそくちがくちきゅうぶつりがくれんごう(その他表記)International Union of Geodesy and Geophysics

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

国際測地学地球物理学連合
こくさいそくちがくちきゅうぶつりがくれんごう
International Union of Geodesy and Geophysics

国際科学会議ICSU傘下地球物理学の国際学術組織(union)。略称IUGG。1919年に測地地震、地球電磁気、気象海洋火山の各国際協会(association)が連合して結成し、1922年に陸水学、2007年には雪氷圏科学が加盟して8国際協会体制になった。地球の気圏、水圏、岩石圏、さらに地球周辺の空間や惑星などに関連する、広い意味での地球物理学を発展させることを目的とする国際団体である。総会は4年ごとに開催されており、近年の開催地は第22回バーミンガム(イギリス、1999)、第23回札幌(日本、2003)、第24回ペルージャ(イタリア、2007)、第25回メルボルン(オーストラリア、2011)となっている。1999~2003年は河野長(こうのまさる)が日本人としては初めて会長を務めた。

[河野 長]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

国際測地学地球物理学連合
こくさいそくちがくちきゅうぶつりがくれんごう
International Union of Geodesy and Geophysics; IUGG

1919年,国際学術研究会議のもと発足,のちに国際学術連合会議 (→国際科学会議) 傘下の組織となる。測地学,地震学,気象学,地球電磁気学海洋学火山学,陸水学などの分科をもつ。国際地球観測年国際静穏太陽観測年,国際地球内部開発計画,国際地球動力学計画などに参加した。日本は日本学術会議が加盟し,地球惑星科学委員会国際対応分科会が対応している。

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海の事典 の解説

国際測地学・地球物理学連合

国際学術連合会議(International Council of Scientific Unions: ICSU)に含まれる純学術的非政府間機関で、測地学・地球物理学にかんする研究を推進し、それに関する国際協力研究の促進・調整を図ることを目的とす る。IUGGの傘下には、測地・地震・火山・地球電磁気・気象・海洋物理・陸水に関する7つの協会がある。IUGG総会は4年に1度開催される。日本の対 応体は日本学術会議の地球物理学研究連絡委員会である。 (永田)

出典 (財)日本水路協会 海洋情報研究センター海の事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の国際測地学地球物理学連合の言及

【国際学術連合会議】より

…国際天文学連合(略称IAU,1919創立。以下同様),国際地理学連合(IGU,1923),国際数学連合(IMU,1952),国際生化学連合(IUB,1955),国際生物学連合(IUBS,1919),国際結晶学連合(IUC,1947),国際測地学・地球物理学連合(IUGG,1919),国際地質学連合(IUGS,1961),国際免疫学連合(IUIS,1969),国際栄養学連合(IUNS,1946),国際薬理学連合(IUPHAR,1959),国際生理学連合(IUPS,1953),国際理論・応用生物物理学連合(IUPAB,1961),国際純正・応用化学連合(IUPAC,1919),国際理論・応用物理学連合(IUPAP,1922),国際電波学連合(URSI,1919),国際科学史・科学哲学連合(IUHPS,1954),国際理論・応用力学連合(IUTAM,1947)。ICSUは次のような特別委員会を設置し科学技術をめぐる広範な問題に取り組んでいる。…

【地球物理学】より

…気象学の分野でも古くから国際気象台長会議で国際連絡が行われていた。これらを背景に,測地学,地震学,気象学,地球電磁気学,海洋学,火山学の六つの分科をもつ国際測地学・地球物理学連合が成立したのは1919年である。地球物理学各分野にまたがる国際的協同観測の歴史も古く,第1回極年は1882‐83年のことであり,50年後の第2回極年(1932‐33)を経て,第3回からは名称を改め25年後に国際地球観測年(IGY。…

※「国際測地学地球物理学連合」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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