坂ノ上遺跡(読み)さかのうえいせき

日本歴史地名大系 「坂ノ上遺跡」の解説

坂ノ上遺跡
さかのうえいせき

[現在地名]菊川町大字上岡枝

木屋こや川下流の田部たべ平野には、北から張り出した洪積扇状地があって、その東縁部が木屋川に、南縁が支流田部川に削り取られて段丘化している。遺跡は崖端の湧水帯に近い段丘端に立地し、往古この水と前面の水田可耕地にひかれて成立した集落であったと思われる。

昭和四九年(一九七四)発掘調査を実施。検出したおもな遺構には、弥生前期の竪穴住居跡四基、貯蔵用の竪穴と墓壙三八基、溝七条、中世の掘立柱建物跡二軒のほか、組合せのできない柱穴一八五個がある。また遺物には、弥生前期の木葉文・羽状文・重弧文などを施した壺形土器をはじめ、平行沈線文をつけた甕形土器や蓋などのほか、砥石・凹石・石斧・扁平片刃石斧・石鑿・石包丁があり、中世の瓦器や近世陶磁器も出土している。

坂ノ上遺跡
さかのうえいせき

[現在地名]秋田市四ッ小屋小阿地字坂ノ上

下堤しもつつみ遺跡と沢一つ隔てた南側の台地西端にあり、標高二五―五〇メートル。土器片の分布は広範囲にわたり、概して縄文時代中期末葉―後期初頭のものが多い。配石遺構を伴い、住居跡・土壙群なども発見された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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