埋草(読み)マイソウ

精選版 日本国語大辞典の解説

うずめ‐ぐさ うづめ‥【埋草】

〘名〙 敵の城を攻めるとき、堀、溝などを埋めるために使う草、その他の雑物。うめくさ。
※足利季世記(1487‐1569頃)野田福島合戦記「九日より野田・福島の堀を埋草を以て埋らるる」

うめ‐くさ【埋草】

〘名〙
① 城を攻めるとき、敵の城の溝や堀を埋めるために用いる草、その他の雑物。うずめ草。
太平記(14C後)二〇「堀溝をうめん為に、うめ草三万余荷を〈略〉持ち寄せさせ」
② (①を比喩的に用いて) 作戦上、殺されることが確かでありながら前線へ送られる兵士。〔日葡辞書(1603‐04)〕
③ 欠けた部分を補ったり、また、空白の所を充たしたりするもの。うめあわせ。
※歌舞伎・小袖曾我薊色縫(十六夜清心)(1859)序幕「此の埋草(ウメクサ)にゃあ、〈略〉可愛がって貰わにゃあ合ねへよ」
④ 新聞、雑誌で、余白を埋めるために入れる、ちょっとした記事。
※学生時代(1918)〈久米正雄〉選任「『〈略〉原稿がなくて困って了ふんだから』『それで僕のを埋め草にしようと云ふのかい』」
⑤ 牛馬の飼料にするために穴蔵などに貯蔵しておく草。

うもれ‐ぐさ【埋草】

〘名〙 樹木の陰などに生え、人に気づかれない草。また、おおいかぶさる草。転じて、世の人に忘れられ寂しく暮らす人のたとえ。
※新撰六帖(1244頃)六「大荒木の本あらの下の埋草さも老いらくの末ぞいぶせき〈藤原信実〉」

まい‐そう ‥サウ【埋草】

〘名〙 家畜飼料のトウモロコシライムギ、野菜などをサイロに詰めて乳酸発酵させたもの。サイレージ。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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