堪(漢字)

普及版 字通 「堪(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 12画

[字音] カン・タン
[字訓] たえる・すぐれる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は甚(じん)。甚に戡(かん)・(たん)の声がある。〔説文〕十三下に「地なり」とあり、(突)とは竈突(そうとつ)(かまど)の意であろう。甚は土竈の上に鍋をおく形で、(じん)は竈。天地を堪輿というのは、器物を焼成するように万物を造成する意。焼成して堅固となるので、ものにたえ、すぐれる意となる。(たん)と通用し、楽の意に用いる。

[訓義]
1. たえる、すぐれる、さかん。
2. かまど、竈突。
3. と通用し、たのしむ。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕堪 アヘテ・ヨシ・タフ・タヘタリ・キヌイタ・オホキナリ

[語系]
堪・戡khmは同声。戡は戡定・克勝の意。克khkも克定の意。戡は刺す、克は剋剝(こくはく)の意がある。また桑の実の黒ずんだものをthm、酒の熟したものをdzjim、かまどをdzjimという。以下は、甚の原義を承けるところがある。

[熟語]
堪可堪巌堪士堪事堪笑堪羨堪忍堪任堪能・堪輿堪用
[下接語]
何堪・久堪・克堪・難堪・不堪・無堪

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android