(読み)フン

デジタル大辞泉 「墳」の意味・読み・例文・類語

ふん【墳】[漢字項目]

常用漢字] [音]フン(漢)
盛り上がった土。堤や丘。「丘墳
土を盛り上げて造った墓。「墳墓円墳古墳

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精選版 日本国語大辞典 「墳」の意味・読み・例文・類語

うぐろ‐もち【墳・鼠】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「うくろもち」とも )
  2. 土などが高くもちあがること。また、もちあげること。→うぐろもつ
    1. [初出の実例]「壌 ウクロモチ」(出典:観智院本名義抄(1241))
  3. うぐらもち(鼠)〔観智院本名義抄(1241)〕
    1. [初出の実例]「うくろもちか地を持あくる霜柱〈徳窓〉」(出典:俳諧・玉海集(1656)四)

ふん【墳】

  1. 〘 名詞 〙 土を高く盛り上げたところ。人を埋葬したつかや丘または堤防をいう。〔古詩十九首‐其一四〕

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普及版 字通 「墳」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 15画

(旧字)
16画

[字音] フン・ホン
[字訓] はか・おか・つつみ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(ふん)。に、中からもりあがる、ふくれるものの意がある。〔説文〕十三下に「なり」とあり、土を盛りあげた冢墓の類をいう。〔礼記、檀弓上〕「古はしてせず」とあり、殷の陵墓は地下深くに作られ、戦国期のものにも直坑式のものが多い。孔子がその父母を合葬したとき、高さ四尺の封土としたと伝えられ、いくらか盛り土をする程度であった。墳丘・墳防のように、平面よりやや隆起したものをいう。

[訓義]
1. はか、はかのもり土。
2. おか、つつみ、がけ、きし
3. す、なかす、しま。
4. 大きい、高い、もりあがる。

[古辞書の訓]
和名抄 豆賀(つか)〔名義抄〕 ツカ・オホキナリ・ミツ・ウゴモル

[語系]
biunは同声。は〔説文〕十一上に「水なり」とあって、水涯に自然に形成される小高いところをいう。濱(浜)pien、bien、邊(辺)pyenなども声義に通ずるところがあり、沿辺の境界をなすところをいう。

[熟語]
墳庵墳塋墳衍・墳園・墳花・墳・墳起・墳丘墳墟墳索・墳策・墳史・墳寺・墳首・墳樹墳燭墳籍・墳然・墳素墳沢墳壇・墳地・墳池・墳兆墳冢墳典・墳土・墳墓墳封墳腴墳陵墳塁・墳・墳
[下接語]
河墳・丘墳・墟墳・古墳・孤墳・皇墳・荒墳・黒墳・三墳・山墳・守墳・書墳・壌墳・先墳・典墳・白墳・方墳・封墳

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【墳墓】より

…〈墳〉は土を高く盛った墓を指し,冢(ちよう)とも呼ばれる。日本ではその俗字,塚(つか)を使うことが多い。…

※「墳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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