壇上伽藍（読み）だんじょうがらん

共同通信ニュース用語解説

壇上伽藍

壇上(場)伽藍 空海が高野山を開く際に、修行の場として真っ先に建設に着手した場所。密教思想に基づいて、塔や堂の配置を考え、胎蔵曼荼羅の世界を表したといわれている。

更新日:2014年10月11日

出典　共同通信社 共同通信ニュース用語解説

日本歴史地名大系

壇上伽藍
だんじようがらん

• 和歌山県：伊都郡
• 高野町
• 高野山
• 壇上伽藍

高野一山の総門大（だい）門を通り、大門（だいもん）通を東行すると北側にある一段高い地。ここに伽藍が建立され、高野山の宗教上の中心地である奥院とともに両壇とよばれる二大聖地である。壇上には南面する金（こん）堂を中心として、西に御社（ごしや）および拝殿の山王（さんのう）院、南東に六角（ろつかく）経蔵、北西に西（さい）塔および鐘楼があり、それより東へ孔雀（くじやく）堂・准胝（じゆんてい）堂・御影（みえ）堂が並び、金堂北西角と御影堂の間に三鈷（さんこ）の松がある。金堂東北方に大（だい）塔、その東の一段低い地に愛染（あいぜん）堂・大会（だいえ）堂・三昧（さんまい）堂、金堂の南東に鐘楼・納経所、その東に不動（ふどう）堂が建つ。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」

世界大百科事典（旧版）内の壇上伽藍の言及

【高野山】より

…山内は杉木立に代表される森林と，密教文化財が多く存在し，国宝，重要文化財をはじめ，文化財は2万点近くにのぼる(図)。【水田 義一】
［歴史］
　高野山は，宗教的には大門から壇上伽藍を経て奥之院に至る，塔頭子院を含めた一山全域を指す。〈高野山〉の地名の初見は，816年(弘仁7)6月19日の弘法大師空海の上表文である。…

※「壇上伽藍」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」